×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -
午後6時。少し前までは真っ暗になっていたこの時間も最近ではまだ薄明かるい。
そんな中なまえは新一に呼ばれ新一の家に来ていた。

『新一来たよー』
新「時間ぴったりだな」
『どっかの誰かさんと違ってちゃんと守りますー』
新「悪かったな」
『別に。気にしてないからいいよ。で、今日はなんの用事?』
新「オメーに見せたいものがあんだよ」
『見せたいもの?』
新「おう。だから今から行くぞ」
『えっ、何処に!?』
新「秘密だ」

と、新一は悪戯っぽく笑うとなまえの手をしっかり繋ぎ外へと出掛けた。
歩いている内に辺りはすっかり真っ暗で月明かりが二人を照らしていた。

新「ついたぜー」
『…綺麗ー』

なまえは思わず目を見張った。そこには夜空満天の星が輝いていた。

新「だろ?最近お気に入りの場所でよ。なまえにも見せてやろうと思ってさ」
『ありがとう!東京とは思えないぐらいだよ。
まだこんな綺麗に見える場所があるなんて知らなかった』
新「今日連れてきたのにもわけがあんだよ」
『今日、なんかあったっけ?』
新「オメーは馬鹿か。今日何月何日だ?」
『3月14日…あっホワイトデーだ!』
新「バレンタインは覚えてんのにそれは忘れてたんだな」
『ごめん』
新「謝る事ねーよ」
『でもせっかく新一が連れてきてくれたのに忘れてたから』
新「だから別にいいって。それより、いつもわりぃな」
『え?』
新「いや、なんつーかあんまかまってやれねーし」

と、新一が空を見上げながら呟けばなまえは首を横に振り言葉を続けた。

『新一が事件大事な事も私の事ちゃんと考えてくれてるのもわかってるよ』

新「なまえ、」
『私の為にこんな素敵な場所用意してくれてありがとね』
新「じゃあもう1つプレゼントだ」

新一はなまえの腕を引くと深いキスをし、離したと思えば自身の腕の中に閉じ込めた。

一瞬びっくりしたなまえも新一の照れ隠しだとわかり、大人しく新一の腕の中に収まり微笑んでいた。

『ホワイトデーは君に』

ありったけの愛を送ろう。

→あとがきという名の感想
_17/34
PREV LIST NEXT
:Main: