私には好きな人が居ます。
でもその人にとっての私は友達の中の一人にしか過ぎない。
メール読み返したり、好きな曲聴いてみたりするけどそのたびに悲しくなる。
どうしたら貴方の一番になれますか?
なまえは毎朝必ず新一が好きと言っていた曲を聴きながら学校へ向かう。そして教室についたら音楽を切る。
これがなまえの日課だ。
万が一、新一にこの音楽を聴いているとバレては困るからなのだが、今日は新一が見当たらなかったためなまえは席についてからもずっと聴いていた。
新「おっなまえ!はよ!」
『…』
新「おい、聞いてんのか?」
『し、新一!?』
新「なんだよその幽霊見たみたいな驚き方」
『ごめんごめん。音楽聴いてたからびっくり
してさ』
新「ふーん。何聴いてんだよ」
『私の好きな人の曲』
新「マジ?ちょっと貸して」
新一はなまえの好きな人が気になったのかイヤホンを取り上げると自分の耳に当てた。
『あっ!ちょっ、』
新「これって俺の好きな曲」
『…』
新「オメーの好きな人って」
『新一ならもうわかるんじゃないの』
新「よかった、」
なまえはフラレる覚悟を決め、新一に言うと新一からは意外な答えが返ってきた。
一瞬耳を疑ったなまえは新一を凝視した。
『い、今なんて?』
新「俺もオメーが好きなんだよ。なまえ」
『嘘、私てっきり蘭が好きなんだと思ってた』
新「バーロォ。蘭はただの幼なじみだぜ?それ以上でも以下でもねーよ」
『これ、夢じゃないよね?』
新「ああ」
と、言って新一はなまえに一つキスすると笑って席についた。
そんな新一に対し、なまえはその日1日赤面したままだった。
「好きな曲と君」
それが私達を繋いだんだ
→感想
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