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「やーん!なまえちゃん可っ愛いー!!やっぱりこれにして正解だったわね!」

『普通に恥ずかしいんですが…』


え?何ていう羞恥プレイ?

お昼を作る有希子さんのお手伝いをしにキッチンへとやって来たら、ふりっふりのエプロンを渡されて、それを着けた途端に有希子さんに抱きつかれて冒頭に戻る。

普通のエプロンでいいじゃないか。
何故にメイドさんよろしくなふりふりエプロン?


「優作!カメラ持ってきてー!!なまえちゃんのエプロン姿を是非とも1枚撮らなくちゃ!」

『いや、そんなの撮らなくて良いですから!!』


こんな恥ずかしい姿、記録媒体に残してたまるか!!


「ぐすん。なまえちゃんとお揃いのエプロンで一枚記念に撮りたかったのにぃ…」

『……』

「そんなに嫌なら諦めるしかないわね」

『……』

「ごめんなさい、なまえちゃん。年甲斐もなくはしゃいじゃって。娘が出来たみたいであたし嬉しくてつい…」


あぁ、もうっ!
そんな寂しそうな顔で、申し訳なさそうにされたらあたしが有希子さん苛めてるみたいじゃないですか!

頼むから、その潤んだ瞳で見つめるの辞めて下さい!


『…一枚だけですよ?』

「いいの!?」

『絶対に息子さんには見せないで下さいね?』

「もちろんよ!優ちゃん撮って撮ってー!」


さっきまでの寂しそうな悲しげな表情はどこへやら。
機嫌の直った有希子さんと結局写真を撮る羽目になった。

元女優、侮り難し!!


「いやぁ、それにしてもそうしてると本当に親子みたいだね。お昼が楽しみだよ」


デジカメを片手に先生も上機嫌の模様です。

先生、仕事は大丈夫なんですか?

と思いつつも、言ったからといってやるとも思わないので、有希子さんとお昼を作ることにした。




初日からこんな調子で、あたし、これから10日間大丈夫か?


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