由衣ナレ01「彼に出会って約1年が経ち、私たちは2年生になりました。」

由衣02「あいつはまだ来ていないけど同じクラスなのよね……喜ぶべきか悲しむべきか……。ん?メール?何なに…」

亮03「(メール内容)やった!同じクラスだ!!」

由衣04「〜〜〜〜っ!!全くもう…調子狂うわ…!!」

葵衣05「ゆーいちゃんっ!何してるの?」

由衣ナレ06「この子は音無葵衣。1年のとき、あの喧嘩の一件以降の友人です。外見を裏切らない子供っぽい子です。」

葵衣07「…何か失礼なこと考えてない?」

由衣08「あはは、まさか……」

悠人09「おおかた、葵衣ちゃん可愛いなとか考えてたんじゃない?」

由衣ナレ10「彼は麻野悠人。葵衣の彼氏さんです。妬みとか一切抜きにしても、このカップルはアツすぎます。爆発しろ、なーんて思うこともあるくらい。」

由衣11「違うわよ、相変わらずおアツいことで。」

悠人12「まぁね。学校だから一応弁えてるつもりだけど。」

由衣ナレ13「そんなやり取りを重ねて暫くすると、私の悩みの種がやってきました。」

亮14「おはよー。何かあんまり面子変わってねーなぁ。固めたみたいに仲間内ばっかだ。」

由衣15「おはよう。お、同じクラスね…」

亮16「え?あぁ、メール見てない?そう言ったハズだけど。」

由衣17「見たわよ。…それよりやったって何よやったって。」

亮18「え?友達と一緒のクラスで嫌がる奴なんていないだろ?」

由衣19「友達……。そうね。」

亮20「ま、今年1年よろしくな!!」

由衣21「今年は去年みたいなBL発言しないでよね。」

亮22「ん?あぁ、努力はするよ。」

由衣23「つまり善処しないってことね…あんたのことがだんだん分かってきたわ。」

亮24「何で決めつけるんだよ!努力するって言ってるじゃん!!」

由衣25「それで改善された試しがないじゃない!」

亮26「大丈夫だ、問題しかない。」

由衣27「全然大丈夫じゃないじゃない!」

葵衣28「二人とも仲良いねー。」

亮29「今のやりとりのどこがだよ。」

悠人30「葵衣ちゃんは天然だから。でも仲が良く見えるってのは事実だよ。二人が付き合ってるんじゃないかって噂は立ってるくらいだからさ。」

由衣31「え………。」

亮32「どうせミーハーな奴らだろ。つーか俺自身何回も聞かれてるし。いい加減答えるのも面倒くさいよ。」

悠人33「なら答えなかったらどう?」

亮34「答えなかったら答えなかったで誤解が生まれるだろ。そうなったら中野にも被害が及ぶしさ。」

由衣35「そ…!」

由衣ナレ36「そう、この流れでそんなことないと言ってしまえばまだ間に合ったのかもしれませんが…。」

由衣37「そうよ!全くもって迷惑だわ!」

亮38「だろ?さぁ感謝するが良い!」

由衣39「だが断る!」

葵衣40「ほらー、やっぱ仲良いんじゃん。」

由衣ナレ41「自分でも思うほど、この時の私は本当に可愛くありませんでした。そして、いっそこの時に思いを伝えて終わっていればと思うような出来事がくるなんて、想像もしていませんでした。」


episode1 end.




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