BSAA、ここは職場の資料室。
滅多に活用されない墓場のような資料室の一角に、名前は追い詰められていた。

『ごめんなさいっ…』

楽しみなはずの昼休みに、震えて喉を硬直させた彼女は、掠れた謝罪の言葉を惨めに発する。

「………」

名前を部屋の隅へ追いやるのは、ピアーズ・ニヴァンス。舌打ちを1つして、不快な表情を露にし、わざとらしく大きな溜め息をついて視線をそらす。

―――ガッ!

『ひぃっ…!』

男の気迫に押され彼女が俯けば、突然乱暴に髪を掴まれて、名前の悲鳴は恐怖と痛みで喉に張り付いた。

「あいつらから離れろって…俺何度も言ってるよね…?」

声色は至極穏やか。あいつらとは誰か…?言うまでもない。同僚の男性陣である。

『はっ、離れてるよっ…!』

―――グッ!

『でも必要最低限は喋らないとだよっ…!!!』

仕事上会話は不可欠だと言うのに…。髪を掴む指に力が込められ名前の皮膚がつる。

「本当…?あれが必要最低限?」

『ぁっ…!ピアーズごめんなさいっ…!』

彼は名前の腹をつねる。それは軍人仕立てで並大抵の力ではない。場所を変えては柔らかな肉を摘まんでアザを増やす。

一見何事もないような彼女のその体…。
しかし華奢な名前の衣類の下では想像もできないような痛々しい模様が、人知れず常にいくつも浮かび上がっていたのだ。

「もう近づかないって、約束できる?」

するっ…するするっ…!声の代わりに名前は必死に頷く。

「俺がここを離れる間も守るって誓える?」

涙まで流して、名前は首がとれそうなほどに首を振って誓いをたてる。

「………」

暫く見つめ合った末、これに満足したのか、ピアーズは打って変わって、フッと笑って名前に口付けた。

彼は最初こそは優しそうに唇を重ねてくれたが、段々と執拗にねちっこく舌を詰めて、小さな肺から空気を奪い、また別の場所の肉をつねりはじめた。

痛みに名前が唸れば更に痛覚が鋭い場所を探して、腹、脚と肉をバラすように爪先で抉る。

『おねっ、…い…!やめっ…てッ……!!』

ここで立ちながらに事に及ぶであろうと察知した名前は懇願した。
まあ残念ながらそれが彼に聞き入れられる訳もない。

なにも最初からピアーズはこうではなかった。悲しいかな、名前に対する想いが深まるほどに、男の嫉妬心は高まり、加えて死を覚悟するような戦場にて、自分が帰られぬ人となった場合、他の男に盗られるのではないかと言う根拠のない不安が彼を恋愛面において、微々たる進度で狂わせていった。

募りに募った思いとは末恐ろしい。

「今度はもう…許さないからね」

体をまさぐる乱暴な手付き、喉を突くような威圧感。だがたどり着く場は求められているという快感。
彼女は自分を呪った。
この声に、まだ悶える自分がいるなんて――――

====度====

別れられない名前も名前。

いつも死と隣り合わせの彼に同情してのこと……。

☆おしまい☆

リクエスト
ドロドロに甘いピアーズ

ドロドロ…??がヤンデレになってしまったような????????(笑)

リクエストごちそうさまです:-)


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