僕は唯次の日彼女を捨てる事しか出来なかった。

壁面に這う花は僕の事など見向きもしないで愛しい太陽を目指して居た。
淡い桃色。花びら散って。
母さんが来てその花を無残にも摘んで行った。

あぁ、さようなら。愛しい貴方。
私はもう硝子越しにしか貴方を臨めない。
もう少しだったのに。
あぁ、人の女よ。私の脚を返して。

綺麗な花ね。と、悪意無い行為程質の悪いモノは無い。


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