Locmaria
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Anokumene
Gloria
行く当ての無い足痕を憑ける触手は月の明かりに昇華され。
ぬたりと温かい。
猫の舌の様にざらついて。
広葉樹の葉は漆器の艶やかさを保って居た。
新緑の鮮やかさ。
夕日の赤。
夜の光。
夜光虫の輝きを。
閃光と雷鳴。
蜘蛛の巣を逃れた羽虫はカワズの舌に捉えられ。
波打つ水面を風が突く。
甲高い鐘の音。
怒号の失落。
黒いアゲハの嘆きは渦へ。
遥か思い出して下さい。
ざわめきと日影と。
花よりも華やかに。
感じさせてよグロリア。
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