朝靄の海

冬の朝
まだ日の出前がいい
少し濃い目の紅茶を片手に
ベランダに出る

そこから見えるのは
そそくさと逃げていく夜と
それを追う
金色(こんじき)に輝く朝靄と陽光

目が眩む朝日に向かって
飛ぶ鳥たち

近所の犬が挨拶を交わし
そろそろご主人が起きてくる頃だと
嬉しそうだ

早い人は目覚ましを止め
欠伸をしているだろう

太陽が屋根の間から顔を覗かせ
そして

人間たちの朝が動き出す


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