君を殺して僕も死ぬ。

偽るのは、やめだ。
何の得にも為らないのは知って居たから。

分離してレバーの様になった僕の血は異臭を放ち、灰皿の悪臭と香水と御香の煙と混ざり合い、回っては散らかすガチャポンのカプセルみたいに、踏み潰された。

手首を切った。
足を、腕を、甲を、切り続けてオキシドールをブチまけた。

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

本当に痛いのか判らない。

床に垂れた血を這い蹲って舐めた。
雨と土とフォークと塩の味がした。

皮下のカサブタ、
掌の蟠り、

胸の奥底の黒い綿は君を殺せば吐き出せる。


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