Tit for tat.

泣き出してしまいそうだ





例えば無意識に爪をガリガリと齧る其れに似ていて
無性に目頭が熱くなっている気がするのだけれど涙なんてモノは出る気配すら無くて
字の汚さにうんざりしてみたり
笑顔の不気味さ加減を笑ってみたり
拳が内出血して青紫色になるまで壁を殴ってみたり

「何でもないよ」なんて
疾うの昔に言い厭きた




誰でも知ってる
泣いたって何かが変わる訳じゃない


嗚呼、
此の身さえ引き裂いてしまえたなら。


prev / next

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -