f-n b-y[substance?]

幾ら鉄壁を装っていても
たった一つの嘘にさえ



頑なに口を閉ざしていた
強さだと信じていた
脆過ぎて怯むは言の葉

聴こえない視えない
纏い包み隠しているのは
無色透明なわたし
何色にも染まりきって終うから
恐いから
侵された外壁を棄て去っていく

深くに閉じこめて仕舞おう
最も嫌悪するモノを
見られたくない
見せられない
隠して見せなければ良い
最も人間臭いモノを



人混みを漂う抜け殻の
足跡は染みのように滲んで
消えてしまう筈さ
消えてしまう筈さ






異物


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