星の座

感覚を失う言葉を降り注いで
月に吠えた鴉をこの手に収めた
青い海から繋がれた鎖を引き千切る為に

僕は君を切り裂いた

許しなど請わない
肯定も否定も意味は為さない

湿った風が頬を濡らす
明る過ぎた星は身を退きながら
暗闇へ堕ちる道連れを探し彷徨った

脈打つこの御手を振り払い
空に近付く己が為に
躊躇い行動そして眩暈
後悔は風の囁き
紅の雪が君の後姿を追い駆ける

涙に囚われて覚束無い足取り

美しい夕日なんか知らない
綺麗な星空なんか見た事ない


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