CAPSULE PRINCESS 27 | ナノ

「は……っうぅ…すごっ…薬効きすぎじゃない…?」

すんでのところで臨也が腰を引いて抵抗したが、先端がほんの少しだけ入りたったそれだけのことなのに熱い吐息を漏らしていた。
本人もこれからどんなになるかがわかっていて最後の最後で抵抗したのだろう。

「ねぇ…覚えててね、俺の変わりに…っ…今日のこと……ッ、うぅ!!」

それだけ告げると全身の力を一気に抜いて、腰をしっかりと下ろしながら俺のものをすべて飲みこんでいった。

「……ッ!?」
「は、あ……ッ……あぁごめんシズ、ちゃん…もうイッっちゃったぁ……」

あまりに強烈な締めつけに俺までつられて出そうだったが、ギリギリのところでかろうじて堪えることができた。
しかし向こうは容赦なくすべてを吐き出していて、脱ぎかけていた服を完全に汚していた。わざとやったのかどうかまではわからなかったが、喧嘩を売ってるのだとみなした。

「よくも弟から貰った服を…よぉ?もうぜってー容赦しねぇから覚悟しとけッ!!」
「…っ、あ、あぁ……はぁ、あ……ッう!」

臨也の背中に左手を回していきなりがばっと立ちあがると、軽々と抱きあげてそのまま深く深く貫いた。
行き場を失った腕が俺の首に回されて必死に責めに耐えようとしていた。しかし手足には力が入らないようで、全体重で中に埋めこまれているのを阻止することはできなかった。
そのまま右手で腰を掴み足を踏みこんでわざと乱暴に腰を揺らせはじめた。

「あ、うぅ……ぁ…ふ、かい…ッ…奥っ擦って…ぇ…」

するとすぐに瞳から静かに涙を流し、唇からねだるような音色であえぎ声を出した。こっちを眺める表情も魅惑的なものに変化して、怒りを更に上乗せさせた。
もうほんとうにコイツは淫乱でどうしようもなくて、この俺じゃないと扱えない代物なのだ。
俺がいなくなったらどうするんだろうな、とふと頭をよぎったがきっといつものようにひょっこり現れては喧嘩をふっかけるように誘いをかけてくるだろう。
昨日の一件でそういう関係を作りあげてしまったのだ。もうこっちからわざわざ来なくても来てくれるはずなのだ。
口の端を歪めながら動かすスピードをどんどんあげていって、奥壁までも容赦なく抉った。

「く、あぁ…っ、あぁ、う、ぅ…は、げしぃッ……」

何度もビクビクと背中を反らせながら、それでも落ちないようにしっかりと手を握っていた。この体勢では自分で動くことなどできないのだが、腰をグラインドさせて快楽を貪っていた。
結合部からはいつのまにか混ざり合った俺の先走りと臨也の濡れた粘液が卑猥な水音を響かせていて、肌がぶつかる音と交互に奏でていた。
やがてそろそろ限界かとお互いに思っていた時、臨也が急に首元に縋りついてきて耳元に顔を寄せてきた。

「だ、いすき…だよ?シ、ズちゃ……ん?」

すっかり意識を飛ばしていただろうと思っていたので、熱い息を吐きながら告げられたその言葉に全身がビクッと反応した。
同時に向こうの中もぎゅうぎゅうに締めつけてきて、流されるままに熱い迸りをすべてぶちまけた。

「ひゃあぁ…あぁ、あ、つぅ…い……」

必死に中で受け止めながら自身も二度目の絶頂を迎えたようだった。しかし一度目ほどの放出はなく、先端からとろりとしたものが垂れただけに済んで俺は安堵した。
とりあえず全部をしっかりと出しきると、脇の下を両手で掴みながら中から引き抜いた。
すると重力のままに後ろからドロドロの液体がこぼれ落ち、雫が何度もポタポタと滴っていた。

「…う…あぁ…」

中から出ていくのでもそこが感じるのか、わずかに腰をくねらせて悶えていた。
やがてそろそろもういいだろうというところでソファに臨也の体を寝かせて、その上に跨るように乗ろうとした。

「は…ぁ、ねぇまってよ…ちょっと顔、こっちに…」

すると遮るように声を掛けてきたので、しかたなく目の前まで顔を寄せると予想外のことが起こった。

「…ッ!?」
「ふ、うぅ……ん、ぅ……」

あろうことにこんなに消耗しているはずなのにどこに残っていたのかはわからない力を振り絞って上半身を少し起こして、唇に食いついてきた。
そんなに長い間ではないが、間違いなくあたたかくぬめって柔らかい感触の唇が押し当てられて余韻を楽しむぐらいにはふれあっていた。
離れた後も意味がわからなくて、ただぼんやりとしていた俺に向かって臨也は言い放った。

「バーカ、こんなんで…俺を手に入れたと…ッ…思うなよ?」

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