「あ……その……」 しばらくなにも考えないようにしながらぼんやりとしていたのだが、息を整えるだけにしてはおかしいなと思いそっと下に目を向けるとおもしろいことになっていた。 どうやら今のだけでは完全に熱が引かなかったようで、頬を赤く染めながら艶っぽいため息をそっと漏らし続けていた。 無意識だろうがもじもじと太股を擦り合わせて悶える様はなかなか壮観だった。チラチラと俺のほうを気にしているようだがどうにもおさまらないらしい。 貞操帯をつけられた状態で半日以上過ごしたのだからそう簡単に引くはずはない。自分でもしたのだろうがとても足りないだろう。 このまま視姦し続けるのも悪くは無いが、少し驚かせてやることにした。 「なぁもしかしてそれ、おさまってねぇのか?」 「え…っ!?あ、いや…これは、っ…その」 「手伝ってやろうか?」 そう告げると返事も聞かずに臨也の腰を片手で掴み軽々ともちあげてすぐ脇のソファの上に強引に座らせた。 完全に呆けてしまっているのをいいことに背もたれに深く掛けさせ両膝を広げて立たせ、俺のほうに中心を見せびらかすような格好にした後指を一本口に含み濡らしてそれをその部分に宛がった。 「すげぇな……女のもんみたいにぴくぴく震えていまにも飲みこんじまいそうだ」 「あれ?えっ、な、なななにやってんの!?シズ、ちゃ……!」 まるではじめて見て感心しているようなそぶりでそこの状態を説明してやると、慌てて手で阻止しようとしてきた。これからなにをされるのかやっと事態に気がついた時には遅かった。 「う……っぅ……あ……!」 ほんの少し力を入れるだけであっというまに指を一本奥まで導いてくれた。当然だ。あれだけ何日も媚薬漬けにしていじくってきたのだから、素面でも簡単に入れられる。 本来であればそんな場所で感じることはないはずなのに、何度も俺のを受け入れたことでこれぐらいなら楽に感じるようになったのだ。 喉の奥まで出かかった笑いを押し留めて、何気なさを装ってもう一本指を追加した。 「ひ、うぅ……っ、まってよ…な、んでこんな……っ!」 慌てて俺の肩を押しそこからどかせようとしてきたのだが、全く効果は無い。それどころか空いた方の手で左足をおさえてなるべく動かないよう力を入れて固定させた。 それから素早く指を前後に出し入れし、なるべく弱い部分ばかりを擦りあげていくと中が麻痺するように収縮をはじめた。 恥ずかしそうに顔を押さえながらなんとか責めから逃れようとしているように見えたが、ほんとうは快楽をもっと貪ろうと艶かしく蠢いているのだろう。 そうだ、本来ならもっとぶっといので犯されたいと思っている癖に必死に隠そうとしている。それが少し気に入らなくて俺の前でもっと本性を晒してやろうと思ったのだ。 「ぅうあ……うっ、どうして…?やだ……っ」 必死に声を殺そうとしているがそれはできなかった。困惑した表情を浮かべてはいるが、自分の体がやけに反応してしまっていることに驚いているのだろう。 でも拒めないのを俺は知っている。ほんとうは最初からこうされたくてたまらなかったはずなのだ。 指をかきまわすように動かせながら、足元に落ちていたバイブを気づかれないように手に取るとまだ震えているそれを入り口付近に押し当てた。 「んあぁ……はっ、なに…?まさか、それッ…や、めて……ッ!」 機械的な振動に気がついてか驚愕の表情で必死に拒絶しようとしたが、構わずに右手を引き抜いて一気にそこにぶちこんでやった。 俺のよりは小さかったが充分な硬さと大きさは備えているし、何時間も入れられ続けてそこも緩んでいることもあってすんなりと根元までぎっちり埋めこまれていった。 「や、っ…やあっぁあああ……は、うぅ……ッ!」 もちろん振動の大きさは最高潮までコントロールされているので、相当の刺激が内を襲っているのだろう。背を仰け反らせて悶えたと思ったら、すぐに表情がやわらいだ。 きっともう天敵であるはずの俺にこんな淫らなことをされているのが、わからなくなっているだろう。 唇を大きく開けたまま惜しげもなくあえぎ声を出して淫悦に酔っていた。腰を捩じらせてそれから逃れようとしていたので、バイブをもっともっと奥まで押し中の壁に擦りつけよがらせた。 「あ、あぁ…っうぅ…すご、い……き、もちぃ……も、イきそ……ッ」 潤んだ瞳でしっかりと俺のほうを見ていたが、焦点はまるっきり定まっていない。 そうでなければこんなはしたないことを口にして、自ら腰をくねらせたりはしないだろう。自覚無き熱が全身を支配して、何度も覚えこませた動きをさせている。 どす黒い気持ちがじわじわと内から広がっていき、高揚感で俺も勃ちあがっていたがそれを見せることはしなかった。 ほんの少しだけ意識して唇の端を歪めると、限界に向けてバイブの出し入れを強めてゴリゴリと擦りあげていった。 「だめ、ッ…っあ……う、はぁ、あ、ああぁ、はああぁ……っあ、う、んうぅ……!」 最後の瞬間に瞼を閉じると目じりから一筋の雫が垂れて、頬を濡らしていた。そして精を放ったがさすがに連続しての行為なので、おざなり程度に数滴飛び散っただけに終わった。 だが充分に効いているようで全身を揺すりながら、長い間悶えていたようだった。 やがて全身の力が抜けてぐったりとしていたのだが、まだ突き入れられたままのバイブはしっかりと咥えこんでいてまだまだ足りないことを示していた。 「ん、ぅ……っ、シズちゃん…?シ、ズちゃ……」 体を起きあがらせて俺の右手を掴み、まだ振動しているそこに添えてきた。名前を呼んでいるということは、相手が誰なのかわかってていてやっているのだろうが半分以上は頭が飛んでいるのだろう。 これまでも何度かそういうふうに自分から強請るように教えこませていたので、潜在意識に残っているかすかな記憶がそうさせているのだろう。 そのままいけば俺のことまで思い出してしまうかもしれないが、きっと気づかれることはない。 臨也は絶対にいつまで経っても俺に辿りつけないのだ。 「チッ」 忌々しげに舌打ちをすると、中に入っているバイブを下からおもいっきり突きあげて激しく責め立てた。 「あ、っ…また……し、てくれるの?あ、ははっ…んああぁ…うぅ……」 欲情しきった目でうっとりと俺を眺めながら、さっきまでよりも激しく淫らに腰を蠢かせはじめた。 text top |