「これが、あの情報屋なのか?」 「信じらんねえ、こんなに淫乱な奴だったのかよ」 「やだなぁ、あんま見られる、と恥ずかしい…よ?」 連れて行かれた部屋にはさっきサイケを連れて出て行った時以上の人数の男達が集まっていて、おもわず胸が高鳴って全身が疼いて頬が熱くなった。 すぐに背を向けてバイブが入っているのを見せつけながらゆっくりと引き抜くと、後孔から後生大事にあたためていた精液がどろりと零れてきて感嘆の声があがった。 それを見て本格的に目の色を変えた奴らが、群がるように俺の周りを囲んできたのでクスクスと肩で笑いながらされるがままにすべてを委ねた。 「ねえ、俺のこと…っ、サイケって呼んでよ?だって情報屋の折原臨也がこんなことしてる、なんておかしい話だろ。でも顔が全く同じで、セックスドールのサイケっていうアンドロイドがいるって話なら君達にも現実的な話になるよね。いくら酷いことをしても壊れないお人形だと思えば、何でもできるだろ?」 「どういうことだ?お前何が目的なんだ」 訝しむようにリーダー格の男が尋ねてきたので、衣服をはぎ取られながら何も目的なんてないと答えた。 強いて言えば、俺自身がすすんでこんなことをしているという事実を自分の中で置き変えたかった。 サイケという人格を演じているのであって、これは俺の本心ではないということを明確にしたかった。 そうしないと、おかしくなってしまうという自覚があった。 「おもいっきり、気持ちいいことができたらそれでいいんだから」 「結局ただの淫乱だってことか。そういうことなら遠慮はいらねえな」 男が改めてそんな風に言ってくることに、少しだけ違和感を感じた。 そういえばさっきから体を弄ってくるだろうと思っていた奴らは、一向にさわってくる気配がなくて手足を動けないように押さえつけていたからだ。 「なに……?」 けれど異変に気がついた時には何もかもが遅くて、いきなり真後ろから目を覆うように布のようなものを巻きつけられて、視界が遮られた。 内心焦ったがそれを表面には出さずに、口元だけを歪めて喉の奥から低く声を出して笑ってやった。こういう可能性を考えなかったわけではなかったからだ。 「ここまでしなくてもさあ、俺は逃げないよ?」 「あのアンドロイドと同じ反応だな、それ。こういうのは気分だって言ってるだろ?こういうプレイがしたいって言えばお前ならわかるだろ」 言いながら手足に拘束具が嵌められていく感触が伝わってきた。そういえば確かに初めにサイケを犯した時にもこいつらは似たようなことをしていたのを思い出した。 確かにこっちも動けないことで興奮しないわけではなかったが、生憎そこまで感じるわけではなかった。けれども首にも首輪のようなものが嵌められた時には、さすがに嫌悪感を露わにした。 「ちょっと、こんなにしなくてもいいって言って…っ、ぐ!?」 「ほらお前がいない間に溜めておいた精液飲ませてやるよ。さっき欲しがってただろ?」 抗議の言葉を口にした途端に瓶のような物を無理矢理突っこまれたので、反射的に飲み込んでしまった。確かにその独特の味は精液そのものだったので、抵抗することなく飲み干してやった。 これで満足なんだろうと言ってやろうとした直前に、向こうから先に告げられた。 「あのアンドロイドから貰ってた予備の媚薬も一緒に混ぜてやったからよお、しっかり奉仕してくれよな。お人形さん」 「あ、はは…どれだけ用意周到なんだろうね。ほんと、ここまでとは…っ、う」 予想以上の準備の良さに呆れながら、けれどまともな意識を保っていられたのはそこまでだった。 ただでさえ媚薬でぼんやりしていた頭が余計にぼやけてきて、視界が塞がれているのも手伝って急速に不安になった。パニックこそ起こさなかったが、頭が真っ白になった。 そうして次の瞬間には一気に全身へ症状が現れてきて、そのことしか考えられなくなった。 「ふ…あぁっ…や、あつ、ぃ……」 「あのクソ生意気な情報屋より、やっぱり従順なサイケの方がいいもんな。なああんたも俺らが犯してる映像とか見たんだろ?あの通りに、しっかりなりきってくれよ。じゃなけりゃ、このまま置き去りにしてやるから覚えておけよ」 震える体を抑えつけようにも、もう自分ではどうすることができなくて、バイブによって充分に焦らされ続けて疼いていたそこは、塞いでくれるモノが欲しいとヒクつきながら待ち望んでいた。 このままの状態で置き去りにされたら、それこそ狂ってしまうと理解した。 「わ、かった…から、サイケのなかに、はやくいれて…っ、あ」 「おいおい早速間違えてるぞ?ちゃんと言え」 何を言えばいいかなんてわかりきっていたので、躊躇うことなく懇願した。 「おねがい、します…っ、あついおちんちん、をおれの、なかに…ぶちこんで、おかしてくだ、さい」 こんなことを言う時間すらもどかしくて、そわそわと両足を擦り合わせて少しでも快感を得ようとした。きっとそうすることで男達を煽ることができるだろうとも思ったからだ。 どういう仕草を俺に求めてきているのかも、サイケが犯されたところをしっかり見ていた俺にはわかっていた。 そこまで言うなら完璧に演じてやろうじゃないかと、心に決めたと同時に押さえつけていた手がもぞもぞと動き出し今度は愛撫するようにいたぶってきた。 「俺じゃねえだろ?ちゃんと自分の事はサイケって呼ばないとなあ?まぁでもこれぐらいにしてやるよ、ほらお待ちかねのモンしっかり味わえよ!」 「ん、あぁあ…っ!きた、っおちんぽ、きもちいぃ……んはああぁ!!」 突然合図も無くペニスをおもいっきり突き入れられたというのに、とろとろになった後孔はすんなりと受け入れた上に、腰から下を麻痺させながらそのまま達してしまった。 自分自身の腹の上に白濁液が飛び散って、いつの間にか瞳から涙をこぼしていて目隠しされた布が濡れていた。それはやっと与えられた淫悦に悦ぶ嬉し涙だった。 「なんだもうイったのか?まだまだこれからってのに、しょうがねえ奴だな」 「は、んあぁ、っ…ごめ、んなさ…ぁ、うぅ、だ、ってぇ、すごいかんじて、あつ、くて…ん、あ、かきまっぜ、っんはあああ!」 最後まで言い終わらないうちに律動が開始されて、全身がガクガクと震えた。それだけではなく、胸に這わされた手が乳首の先っぽを弄って刺激を与えてくる。 もうたまらなくて、甘いあえぎ声を殺すことなく盛大に吐き出した。周りが見えないことによって、指の動き一つ一つが逆に鮮明に伝わってくるようで、それが脳に直結して感じっぱなしだった。 「ほら手も使ってちゃんと奉仕しろよ。これから毎日ちんぽ握ってないと発狂するぐらい、いっぱい使ってやるからな。感謝しろよ、俺達がいなけりゃただの汚い人形なんだからな」 「ひ、うぅ、っ…は、うぅ、あ、りがとう…っ、ございます…うぅ、あ、サイケをいっぱいっ、つかって、ください…んうぅ!」 ぐちゃぐちゃにペニスで掻き混ぜられながら、ヘッドフォンをずらされて耳元に囁かれて、朦朧とした頭にすんなりと入ってきた。 条件反射のように口にすれば、満足したかのように先端が引っ張られてあまりの責めにまた連続して吐き出してしまった。それでも萎えない性器が異常すぎるのだが、怖いとは思わなかった。 「そういや精液好きだったよな?ほらまた全身ドロドロにしてやるから、ぶっかけられながらイけよ?変態マゾ人形さんよお。ほらねだってみろよ」 「は、ひっ、あ、あぁ…あ、うぅ、へんたい、でマゾ、なサイケにドロドロのっ、せいえき、かけて、くださ…ぃ、あ、うぅああ!」 絶頂を迎えた余韻に浸りながら、うわ言のように呟きかけて、その最中も突き上げは続けられていた。そろそろそれが限界を迎えるのはわかっていたので、早く出して欲しいと心の中でも思った。 そうして狙ったかのようなタイミングで中に入っている男が呻き声をあげて、それにつられるように周りの男達も勃起したペニスを俺の肌に擦りつけるようにしてそれぞれのタイミングで達した。 「うあっ、あ、あつ…うぅ、あ、やだ…すご、いぃ、また、サイケも、でる……イくうぅうう、はあぁ、んあっ、うううぅぅ……!!」 顔や胸どころか、全身すべてに塗りたくられるように白濁液がかけられた。そして出し終わったモノで肌に塗ってなじませるように擦ってきて、臭いが体に染みついていくように感じた。 しかしこっちはそれを気にするどころではなくて、下半身を麻痺させながら目の前の男の精液を中で受け止めた。 「あぁ、これ…がほし、かった…おいし、ぃ…っ、う」 唇の端に飛び散った精液を舌で舐め取って口の中でねっとりと味わいながら、ゆっくりと飲み込んだ。 乾ききった心を潤すような白濁液のシャワーに、もっと何もかも洗い流して別のものをこびりつかせて欲しいと、必死に懇願した。 俺の思い通りにしてくれるなら、誰でもよかったのだから。 text top |