it's slave of sadness 12 | ナノ

「こんだけ犯されてんのにまだねだってくるとか、おかしいんじゃねえか、お前」
「ん、ひぁ、あ…っ、だって…たりな、まだ足りない…のぉおっ、はぁ」

そっちこそ遠慮なく腰を振りながらなにを言ってるんだ、と言ってやりたかったけれど口は勝手に先を促してばかりでどうしようもなかった。男が俺に対しておかしいと言うのも筋が通っている。
おかしいと言われるぐらい長い間、この人数の男達を相手にしても物足りなくてしょうがなかった。胸の空虚感が全く埋まらなくて、これなら薬に溺れられたほうがマシだと思った。
わからないぐらいどろどろになって、シズちゃんのこともなにもかも、忘れられたらいいのにと。

「しょうがねえな、ほら…もっと自分でも腰振ってよがってみろよ!」
「あ、ぁあ、やぁあん…あ、つ、あつい…そこ、こすっちゃ、やぁあ、また、とんじゃうぅっ」

言われたように体勢を変えて、ほとんど力の入らない腰を懸命に揺らしてやる。すると男も同じように突きの速度を早めて、しかも俺の感じる部分ばかり責めたててきた。
あられもない声をあげながら、目の前が白く霞んできてあっという間に絶頂に達した。

「あぁ、やっぱイく時にすげえ締めつけるのが、いいよなあ?ほら、俺のもしっかり飲めよッ」
「う、ひぁあああっ、あ、はぁあ、んうぅ、つ…あ、だされて、るっ…うぅ、すご…あつい、あついのおぉッ!!」

下半身をガクガクと麻痺させながら、目を細めて絶頂を味わっていると、後孔の中にたっぷりと精液を吐き出された。
だけど既に大量に注ぎ込まれてるので、下品な音を立てながら隙間から溢れてこぼれていく。傍から見たらお腹の部分が微妙に膨らんでいるのがわかりそうなぐらいだった。
こんなになっているのにまだ足りないなんて、俺は本当に命令で従っているサイケなんかより、淫乱な性質を持っているのだと自覚させられた。

「ん、ふふっ…ぁ、はぁ…いいよ、あったかくて、すき…きもち、いぃっ」

後ろに立っていた男が出し切った塊を引き抜いた瞬間、膝から床に崩れ落ちて力の抜けた穴からは、凄まじい勢いで精液が噴き出した。
止める術がないまま、どろどろと垂れ流して床を精液の水たまりでいっぱいにした。

「おいそれなんとかならねえのか、汚ったねえなあ」
「情報屋さんよお、自分がどんだけ異臭放ってんのかわかってんのか?ははっ」
「は、ぁんっ…だ、ってしょうがない、じゃん…あんたらの精液酷い匂いなんだもん。ど、んだけ溜まってたの?かわいそう」

口元を厭らしく歪めて、わざとらしく挑発した。見るからに男達は疲れきっていたのに、こっちはまだ欲しくて欲しくてしょうがないのだ。まだ穴がひくひく蠢いて、残液が垂れ流されている。
ただでさえ、今の俺には男達の罵倒すらも心地よくて、背筋がぞくぞくと悦びで震えているのだ。変態だとかマゾとか罵られても、全く動じない。
ある意味狂っているのだけれど。

「その酷い精液ぶっかけられて嬉しがってるのはどいつだあ?ったくチンポ狂いが」
「ははっ、そう…だよ…おれ、チンポだいすき、だよ?こ、んなにしたの…あんたら、じゃんっ…責任ぐらい、とってよ」
「うそつけ、はじめから淫乱だったじゃねえか。入れてもらう為にはなんでもするって、今度からチンポ奴隷って呼んでやるよ」

一人の男がニヤニヤと笑いながら、俺に絡んできた。次はこいつが相手なんだと、頬を染めて胸をときめかせながら行動を見守った。
しかし俺に近づく前に、どうしてか落ちていたバイブと電動マッサージを手に取って寄ってきた。それで前を刺激されながら犯されるのかと思ったが、衝撃的な言葉を告げられた。

「正直俺達もそろそろバテてるから時間が欲しいんだよな。さっきのアンドロイドも壊れてるし、そいつを直してから再戦ってことにしねえか?」
「な、に言ってるんだよ…まだ俺だけで相手できるし、すぐに回復させてやるから…」

目を見開いて驚きながら、これ以上刺激を与えられないことに焦りが浮かんでいた。まだまだ、全然欲しているというのに、一度自宅に戻れなんて拷問だと思った。
そして俺はサイケを起こす気も、直す気もないのだ。

「あー俺達も情けぐらいはあるから服ぐらい貸してやるし、タクシー呼んでやるから。その間にもコレで遊んでやるからよお」
「…っ、嫌だ、おれはまだ…こんなおもちゃじゃなくて、っ…もっと、あついの、とかせいえき、とか…っ」
「だからいいんじゃねえか。お預けにして、次する時までにしっかり気持ちを昂ぶらせててやるからよ」

こっちは逃げる気力も無いから、ただひたすらぱっくりと開いた穴を見せて体を捩ろうとすることしかできなかった。すっかり頭の中はパニックになっていて、みじめに縋りついていた。
なのに男は電動マッサージの先端にバイブの本体を取り付けて、スイッチを入れながら見せびらかすようにしてきた。
鼻先を振動音と風が掠めて、悔しさに唇を噛みしめた瞬間に、体の中に衝撃を受けた。

「あっ、あ、はぁああ…や、やだってぇえ…あ、ちがう、これ、っ…あ、ひ、もちいぃけど…っ、せつない、の…!」

確かに途中バイブで弄られることもあったが、それが俺の思う通りの刺激を与えてくれないのは知っていた。無機質な塊では、全く燃え上がらないのだ。
子供みたいに嫌だ嫌だと頭を左右に振りながら、それでも体は従順に反応を示していた。

「嫌だっていいながら、しっかり感じてるじゃねえか。ったくこれだから淫乱ってやつはよお。ほら、掻き混ぜてやるよ」
「え、っ、あ、はあああんうぅん…は、はひぃ、んぁあ、ぐりぐり、ってし、ないでぇ…ふる、え、てぇ…」

その男が乱暴に中をほじくってきたので、それに合わせて腰がビクビクと跳ねた。そうしてぐちゃぐちゃという水音と、掻き出されるように精液がこぼれていって息も絶え絶えの状態になっていた。
バイブはバイブで気持ちはいいし、電動マッサージの振動はバイブの何倍もすごくて、予想以上に感じていた。
でもやはり、熱が足りないのだ。熱い迸りで、中をいっぱいにされたくてしょうがないのだ。

「このままバイブだけお前にプレゼントしてやるからよお、しっかり落とさずに入れておけよ。中身もこぼさずにしっかりあっためておけよ」
「んふぁあ、あ、やぁあ…も、これ…取ってぇ、おちんぽが、いいの、にぃ…っ、あ、あはぁあんうぅ」

いくらお願いをしても、あざ笑う声ばかりが増えるだけで誰も聞いてはくれなかった。それを苦々しく思いながら、ほとんど動くこともできない俺が、こんな全身精液濡れで帰れるのかどうかも怪しかった。
でもこいつらの目は本気で、逆らえば二度と相手にしてもらえないだろうと感じていた。

「まぁこの状態なら逃げようなんて思わねえだろうけど、一応写真があるのを覚えておけよ?下手な真似はするな」
「わ、かったから…っ、あせめて、もういっかい、だけぇ…いれ、てよぉ」

頷きながらわざと瞳から涙を零して懇願した。こんな玩具でイきたくないのは事実だったし、とにかくそこの疼きをなんとかしたい一心だった。
だが余計にバイブの責めが強くなるばかりで、もう達する寸前にまで追い込まれていた。

「あ、ああ、ひぅうう…っ、やだ…や…シズ、ちゃ…」

ほとんど放心状態の唇から唯一好きな相手の名前が無意識にこぼれて、それを恥ずかしく思った瞬間に再度絶頂に達した。タイミングよくバイブが気持ちいい箇所を突いてきたからだ。
大声を上げながら、虚ろな瞳でここには居ないシズちゃんの姿を思い浮かべては、一人ズキズキと胸を痛ませていた。

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