「っ、あ、んっううう…ふぁ、あ、あああ…!!」 「臨也…っ、すげえ中どろどろじゃねえか」 「んふうぅ、く、んぁ、あ…っ、あ、だってぇ…んはぁっ」 熱いそれが挿入されて、一気に最奥まで貫かれると全身が麻痺したようにビクビクと震え始めた。ずっとずっと待ち望んでいたものが与えられて、あまりの嬉しさにじんわりと涙が浮かぶ。 今まで満たされなかった心に望んだものが与えられて、体までもが反応する。まだ入れられたばかりだというのに、すでに感極まって腰がゆらめき、中が絡みついてもっとと欲していた。 それを本人にも指摘されて恥ずかしかったが、もうそれは一時は忘れるしかない。恥ずしくて見られたくないと思ったら、何もできなくなるのだから。 「はぁ、あ、やだぁ…も、すごい、きもちよくれ、ぇ、あ、でちゃいそ…んぅ」 「そんなに焦らなくても、何度でもしてやるぜ」 「でもぉっ、あ…こし、とまんな、い…っ、はうぅ、く」 あまりに長いことこれを欲していたので、ようやく叶った途端に欲望をぶちまけてしまいそうなぐらい全身が震えていた。まだ互いを繋いで抱き合っているだけだったのに、そわそわと体がくねる。 全部を曝け出していいと思うと余計に堪えられなくて、口元を笑みの形に変えながら、うっとりとした瞳でみあげる。するとシズちゃんの指先が目元の雫を拭って、優しく告げられた。 「俺も出しちまいそうだけどな。想像以上に、イイみてえだ」 「ははっ、シズちゃ、んの…えっち、うぅ、ん」 同じ気持ちだったのが少し意外だったが、そう言われれば悪い気はしない。前にセックスをした時とはまるで違っている体が不安だったけれど、それは全部取り払われた。 ここまできたら体の隅々まで知って貰って、新しい記憶を一緒に作りたい。あんな夢に魘されないぐらいに、優しくて甘くて嬉しい記憶を。 「じゃあ出して、よ…んっ、あつくてどろどろしたの、たっぷりなかにだして?」 「くそっ、そんな言い方しやがってAVみてえじゃねえか」 「でも、すきでしょ…?ベッドのしたに、かくしてたよね」 「勝手に見つけてんじゃねえよ!ああそうだ、好きなんだよ悪いか!こうなったら、エロいこと全部言わせてやるからな!」 わざとらしくそれらしい言葉を選んで口にすると、あからさまな反応が返ってきておもしろかった。確かにシズちゃんの部屋に居座って生活していた時に、掃除をしていたらいかがわしいビデオを見つけていた。 だから嫌いじゃないんだろうと思いながら、自分たちでする時は一切そういうことはしなかった。俺はいつも声を抑えていたし、向こうだって滅多に口を開かなかった。 恥ずかしいからそうしていたのだが、それがなくなった今となっては隠す必要はない。淫らな体になったのを知られたくはなかったが、元からそんな心配だって無用だったのだ。 「いいよ、っ、なんでもするから…だから、ねえ、すきって、もういちど……」 「好きだ臨也」 今までだったら決してねだれなかった言葉を、告げる。すると間髪入れずに返されて、胸の奥底までその言葉が響き渡った。 これからは、二度とすれ違わないように何度でも聞きたいと思ったから。あの、後姿を追い続けても届かない日々を繰り返さないために。 「っ、あ、すき…おれも、シズちゃ、んが、すきだからぁ、あ、もう、っ、あ、んぁあ」 「臨也、臨也…!!」 腰から下を前後に揺り動かしながら、シズちゃんが俺の体を抱きしめて何度も名前を呼んでくる。その声が段々と切羽詰ったように掠れ、涙声になっていく。 きっと悔しさとか悲しさを、まだ感じているのだろう。だからそっとこっちからも背に腕を回して喘ぎ続けながら、今後一切こんな泣かせるようなことをしないと心に誓った。 「も、ら、めっ、あぁ、あはぁ…イっひゃう、あ、ぁ、っ…やぁ、あっ、あううぅうううう…!!」 そうしてため息と共にすべてを吐き出すと、熱い迸りが中に直接注がれてあたたかいそれで満たされた。嬉しくてうっとりと微笑むと、シズちゃんと目が合って笑い返される。 もう表情は元に戻っていて、涙さえなかった。こうやって何度も確かめ合いながら、少しずつ埋めていけばいいとその時思った。 より深くなった絆を、大切にしながら。 「ねえ全然動けないんだけど…」 「悪いやりすぎた」 「うん、なんとなく予想してたけどさあ、はあ」 目の前で盛大にため息をつく臨也を見ながら、申し訳なくて何も返せなかった。いくら待ち望んでいたこととはいえ、いきなりこれでは怒られても当然だ。俺は加減を知らなかったから。 いつもだったらこっちも散々に言い返しているところだったが、ぐっと堪えてだるそうな表情をしている肩を支えて起こしてやる。するとあっさりと背中に手を回されてドキンとした。 一時はどうなることかと思ったが、俺もきちんと臨也に謝罪をして、向こうも気持ちを伝えてくれてそれでやっと元に戻った。いや、前よりもこいつはかわいくなったのだが。 きっとこうやってしおらしくしているのも今だけで、そのうち前のようにまたくだらないことで喧嘩もするかもしれないが。今回みたいにこじれることは、もうないだろう。 前よりも色気も増して、エロくなったこいつを数日でも野放しにできない。こっちが我慢できないだろう。 「暫くセックスは禁止ってことにする?」 「そんなの手前が耐えられねえだろうが。やめとけ」 昨晩の臨也の姿が瞬時に頭をよぎって、朝っぱらから襲いかかりたい気分になる。散々したのにまだ元気な自分に対して、単純な頭だなと苦笑した。 あれこれ悩んでも、結局話し合わなければ解決しないし、俺にはそういうのは難しいと思った。きちんとした言葉にするには、まだ足りないかもしれないけれど。 「なんかその言い方ムカつくな。耐えられなくて襲ってくるのは絶対にシズちゃんじゃないか」 「いいや…ぜってえ、手前だろ。もっとしてくれって何度もねだってきたのはどっちだ?」 あられもない声をあげて、エッチな言葉を口にしながらしがみついてきた臨也は本当にかわいかった。声を殺してセックスするより、よっぽどこいつらしいとも思えた。 あの男に変えられたのは悔しくてしょうがなかったが、その気持ちを上回るぐらいに興奮したのだ。それこそ本当に、脅迫ビデオの中でされたことを全部体に試してやりたいと。 普段は全然素直じゃないあいつが、腕の中で蕩けた表情を晒して擦り寄ってくるのは、最高だったから。もっともっと、知りたい。 「じゃあやってみようか?どっちが耐えられるか賭けてみる?俺の勝ちなのは見えてるけど」 「賭けにならねえって言ってんだよ。ちょっと動けないようにして弄ってやれば、すぐ根をあげるに決まってるだろ」 「なるほどねえ、あくまで引かないっていうのなら試してみようか。俺とシズちゃんと、どっちが約束を破らずにいられるか……っ、あ!?」 やけに強情な臨也に呆れながら、さりげなく片手でそっと尻の辺りを撫でてやる。すると思った通りに、悲鳴をあげた。 だから俺は口の端を歪めて笑い、撫でさする手を止めはしなかった。わざとらしく体を密着させてやって、既に朝勃ちしていたそれを足に擦りつけてやる。 「ちょ、ちょっと待ってよ!数秒ももってないんだけど!自重っていう言葉は無いの!?」 「うるせえな、手前だって俺にさわられりゃいつでも発情できるだろ」 「な、な、なな、なんてこと言うんだよ!もう絶対許せないッ!しない、もうセックスしないから…!!」 いきなり腕の中で暴れだしたので、ため息をつきながら肩に置いていた手を下半身にいきなりふれてやる。すると既に硬くなっていたそこが、大袈裟にビクンと跳ねた。 その反応に対して鼻で笑ってやると、顔を真っ赤にした臨也が無駄だとわかってる癖に俺の胸を拳で殴ってきた。仕方が無いのでわざと顔を近づけて、うるさいなと言ってやる。 すると急にうろたえて硬直したので、その隙を狙って軽く口づけをしてやった。 「…っ、うぅ…く、ぁ、ふっ…ぷ、はあっ、もうシズちゃん……!!」 「ほらもうしたくなっただろ?」 「最悪ッ、許さないっ、うわ…!?」 唇を離した後に手の中で震えた性器を眺めながら言うと、頭に血がのぼったらしい臨也がなりふり構わず手足を振り乱し始めたので体ごと押し倒してやる。 「嫌だって…!これじゃあそのうち、シズちゃんの性欲に魘されるそうなんだけど」 「安心しろ、その時は寝たまましてやりゃいいんだろ」 わざとらしく耳元で囁いてやると、あからさまに肩をビクンと震わせたので耳朶にもキスをしてやった。 ----------------------------- 虹飛 様 静臨(恋人)前提・モブ臨 静雄と臨也がくだらないことで大ゲンカし、しばらく互いに音信不通の状態が続く。その状況に落ち込んでいた臨也は油断して不審者に拉致監禁され、ひどく犯される。 喧嘩に反省していた静雄のもとに臨也が犯されているビデオが届きその男は静雄に恨みをもっている者だった。静雄は自分を嫌悪しらなが臨也を助けに行く。 拘束緊縛表現有で、静雄が助けに来た時は猿轡されていて動いたら殺すと言われる。また目の前で犯されそうになるがそれを静雄がなんとか打破する話。 リクエスト頂きありがとうございました! text top |