「うーんそうだなぁ、はじめてだったら俺がリードした方がいいよね?よし、じゃあ床に仰向けに寝転がってよ」 奴は古びた机の上で足をぶらぶらさせながらなにかを考えていたようだが決まったのか、勢いよく飛び降り俺の前までくるとお腹の部分を手のひらで軽く押した。 内心主導権を握られているようでいい気はしなかったが、確かに百戦錬磨と童貞では敵いようがないだろうと思い素直に従うことにした。 二度目からはバックから犯してやる、と思いながらゆっくりと冷たい床の上に寝転んだ。 この時点でもう完全に臨也のペースに振り回されはじめていた。 「若いってすごいよね、もう完全回復してるよ。もしかしたら一晩でのセックスの回数の最高記録あっさり更新しちゃうかもね。楽しみだな」 言いながら俺の体を跨ぐようにして膝立ちになった。一度だけこっちを覗きこんでニヤリと不敵な笑みを浮かべた後、まだどろどろに汚れている性器を手に取った。 俺の位置からはあまり見えなかったが慣れた手つきで数回擦り硬さを確かめてから、どこかに宛がったようだった。 「ん……」 臨也のため息と同時に、先端になにかあたたかいものがふれた。しかもそれはやけに湿っていて、正体がなんなのか一瞬わからなかった。 (え…?ちょっと待て、ここって濡れたりすんのか!?女じゃねぇのに、そんなことがあるのか?…明らかに未知の領域だ…わけわかんねぇ) 焦っている間に入り口付近に数回俺のペニスを滑らせて精液と粘液を混ぜ合わせた後、中にゆっくりと挿入していった。 「な……ッ……!?」 「ん、う……ぅ、は…あぁ……」 臨也は熱の篭った吐息を唇から漏らし、幹を押さえながらゆっくりと腰を落としていった。はじめは恐る恐るだったのだが、途中から勝手にぬるりと飲みこまれていき驚きを隠せなかった。 もっと時間がかかると思っていたのだがもののなんの引っかかりもなく数秒で先端が最奥まで到達し、完全にすべてが埋めこまれていた。 「ちょっと、これッ…でかいし長いよ…っ、うぅ……」 その声にはっとして臨也の表情を窺うと、言葉に反して目を細めながら陶酔するかのようにうっとりと微笑んでいた。 先ほどまでより余裕はなくなっているようだったがそれが余計に艶っぽい雰囲気を醸し出し、ついそのまま見とれてしまっていた。 「ははっ…よかったねシズちゃん、これで童貞卒業だよ。こんな規格外のサイズ受け入れてくれる相手そうそういないよ?」 「う、るせぇッ!」 馬鹿にされたのが少し悔しくて仕返しをしてやろうと力任せに腰を浮かせて、下から突きあげるように一度だけ動いた。 「ひ、やああぁッ…!うぅ、ん、んぅう……くッ…」 すると臨也が急に叫び声をあげながら腰から下をガクガクと揺らし、その途中に手で口のあたりを覆いながら必死に声を押し殺しているように見えた。 大して動いたわけではない。それなのに随分といい反応が返ってきて思わず薄笑いを顔に浮かべていた。 「は…ッ、いきなりはやめてよ…俺がリードするって言ったじゃないか。こんなデカチン入れてるだけで大変なんだから…」 完全に形勢が逆転したようだった。まだ口では強がりを言っていたが、表情はすっかり焦っていて青ざめているようにも見えた。 やっといつも喧嘩をするみたいに感情のまま暴れられると思うと、嬉しくてしょうがなかった。やっぱり俺は誰かに指図されるなんて性にあわない。 心の奥底から物凄い勢いでドクッドクッと黒い疼きが駆けあがってきたので、そのままぶつけることにした。 「最初に楽しみたいって言ったのはてめぇだろ?」 「な……!?やめ…ッ、うぅん、んはッ、あ、あぁあ…ッ…!!」 奴の両手首を掴み体を結合部にしっかり固定させたまま、さっきよりも激しく腰を上下に振り動かした。 すると堰を切ったように大きなあえぎ声を教室中に響かせながら、俺の腹の上で麻痺したように全身を揺らした。 「そ、んな…ッ、うぅ、あッ…この俺が…ッ、んんぅぅああぁ…は…ッ!」 臨也が恨み言を吐きながらぼろぼろと涙をこぼしていた。それを見ながら支配する悦びというのを感じ始めていた。 確かに最初は完全に相手のペースだったが、こうも簡単に状況変えられるほど俺のモノがすごいとは思いもしなかった。 (このことを俺に教えてくれたコイツには…たっぷり礼をしてやらねぇとな。あぁ確かにこれは楽しい、ハマるのもわかる気がする) 「こ、れッ…ふうぅうッ…ム、リいぃ…ひ、うぅぅッ……」 わざと突く角度を変えながら腰を蠢かせると、動きに合わせて向こうの腰も妖しくくねった。だがすぐに逃げるように体を引いたので、腕をもっと強く引っ張り完全にその場に縫いとめた。 頭を激しく振り乱しながらなんとかして逃れようとしていたが、すべては無駄な抵抗だった。 「た、すけ…ッうぅはあぁ…おれ、こわれ…るうぅ…あ、ああぁ…」 「いいじゃねぇか、犯してっつったのはてめぇだろ?本望じゃねえか」 胸糞悪い奴が一瞬にして自分にひれ伏す瞬間を目の当たりにして、すっかり気分は高揚していた。 爆発した感情はもう誰にもとめられなかった。 text top |