BI-BUN-SEKI-BUn 2 | ナノ

「チッ、わかったよ。じゃあてめぇの言う通りにしてやろうじゃねぇか。……で、どうすりゃいいんだ」
「威勢がいい上に横暴だねぇ。とりあえず俺がすぐにおっきくしてあげるからちょっと待っててよ」

クスクスと心底楽しそうな笑い声をあげながら、奴の指が蠢き始めた。片手で握るとまだブラブラ垂れ下がっているものを一定の速度で前後に揺り動かしはじめた。
ほとんど触れてるか触れてないかくらい軽く優しく包みこむように数秒扱われていると、体の奥からじわじわと熱があがってくるような疼きがあり気がついたらしっかり硬さを保ってきていた。

「な…」

それは数秒の出来事でただ驚くしかなかった。滑らかで美しい手つきで撫でられただけなのに、あっという間にそこがガチガチになったのだ。驚かないわけがない。
こんな行為自体はじめてなのだが、あまりの手練具合にくらりと眩暈さえした。いや、実際は眩暈などしてはいないがそんな気分だった。
もしかして大変な奴に目をつけられてしまったのだろうかと戸惑う反面、これからどうなるかわからないこの状況に興奮していた。

「やっぱり思ったとおりすごい大きいな。何百人のチンポを見てきた俺が言うのもなんだけど、ここまでの相手に出会ったことはないよ?明日からこの学園で最強のチンポだって噂流してあげるよ」
「そりゃ大きなお世話だ」
褒められてるのか貶されてるのかわからない言い方だった。内心いらっとしたのだが、今はその怒りが別の方向に顕著に現れていた。
「あぁもうビクビク震えてきてるよ。しょうがない久しぶりに俺、頑張っちゃおうかな?きっと明日は顎がガクガクになってるだろうなぁ」

独り言のように言った後おもむろに口を開き、両手で根元を包みこみながら勃起したものを口の中に一気に含んだ。

「…ッ!」
(なんだ…これは…ッ!?)

次の瞬間あたたかくどろどろした感触にそれ全体を覆われて、何が起こったのかと狼狽した。
これがフェラチオというものだとは理解できたが、想像以上に凄まじいものだった。それなりの年齢ではあったので一人で自慰をすることは多かったのだが、そんなのとは全く違う。
絶妙なタイミングで十本の指が口に含まれている部分から下を何度も往復して煽る。
口に含まれている部分は唇全体で汁液を塗られるように覆われ、ねっとりとした舌が先端部分や裏側をせわしなく刺激していた。

「ん、うぅ…ん…ッ…」

唇の端からよだれをだらだらと零しながら、瞳を閉じて集中しながらしゃぶりついていた。じゅぷじゅぷと音を立てながら時折艶っぽい声が鼻からもれていた。
さっきまでの飄々とした姿が思い出せないぐらいに真剣な様子だった。すごい人数を相手にしてきたと言っていたが、嘘ではないようだった。
やがてこぼれた汁液がほどよくものを湿らせ、指の滑りが一層なめらかに素早く変化していった。
それに合わせるように舌で舐めるのはやめて、頭を前後に振り乱しながら強烈な衝撃を与えてきた。

「ふ、んうぅ、む、ぐううぅ…ぷはあぁ…ッ!」

追い立てられているのだと気がついた時にはすべてが遅かった。
精液が先端からものすごい勢いで飛び散り、狙ったかのようなタイミングで口を離した奴の顔全体にすべてを引っかけてしまった。

「あ……」

汚してしまったことに純粋に申し訳ない気持ちが浮かび、謝罪の言葉をかけようかとしたところでそれを遮られた。

「うわ、すっごい量…しかも勢いも半端じゃないしびっくりしちゃったよ。ねぇ、どう?少しはスッキリした?シズちゃん?」

口の周りや頬にかかった白い液体を舌で器用に舐めとりながら、ご機嫌な口調で尋ねてきた。

「おい、その呼び方はなんだ!バカにしてんのかッ!!」
「怖い顔してどうしたのシズちゃん?あぁまだこんなのじゃ足りないんだよね。わかってるよ、前からと後ろからどっちがいい?」

わざとらしく俺の意見は無視して、別のことを聞いてきやがった。こいつの頭の中がどうなってるのか知りたくも無いが、あまりにも唐突すぎる話の内容に覗いてやりたい気分になった。
それなりに頭が回る奴だとは感ずいていたが、これだけ怒気をみなぎらせている俺を更に煽るとはかなり自信があるのかわざとしか思えなかった。両方なのかもしれない。

「いいよ、俺のほうはいつでも準備できてるし。あ、シズちゃんは服着たままと脱ぎかけとどっちが好みかな?」

言いながら自ら手早くベルトを取り下着とズボンも床に脱ぎ捨てて、腰から下が露わになった状態で脇にあった机の上に腰掛けて足を組んだ。
白い肌が暗くなりかけていた教室内にぼうっと浮かび、なんともいえない雰囲気を漂わせていた。

(なんだ…なんだ、なんだこれはッ!?クソッ、こいつを無茶苦茶にしてぇって思ってるのか俺は!!)

臨也に誘われるままに自分の下半身も熱を取り戻してきていて、ドクンドクンと心臓の音がやけに大きく耳の奥まで響いてきていた。

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