「まーた女の子と話してた」


「うっ…あ、あれは違うッス…!ファンの子が…っ」


「言い訳すんの」


「あっ…!」


カチ―と、あるスイッチをオンにした。同時に彼の椅子が音を立てる。今は昼休みで、ここは空き教室だ。


「名前っち…ッ…やめ、…んっ」


「次って国語?」


「え…?、そ、そ…スけど」


「ふうん」


「!…む、無理ッス!名前っち…―ッ許し、て」


「………」


「ぁ…っ、名前―っち…!」


ぱら、ぱら、と今日彼が持ってきた雑誌をめくる。普段の方が俺は好きだな。今の焦ってるのか感じてるのかわからない顔とか。


「さっきから何が無理だって?」


「っ…こ、これ」


間を置いて返事を返せば、ふるふる震えながら俺が持っているリモコンを指差した。


「んで、これが何だ」


「い、いれたまま…っぁ…授業―っとか……む、無理ッス…!」


「誰もそんなこと言ってないんだけど」


ニヤリ―と口角があがる。反対に彼はしまったというふうに慌て始めた。わかりやっす。


「涼太は、これ挿れたまま授業したかったんだ」


「―…違…っ…!…ッ」


「もう一個、挿れてやろっか?」


すすっと腰を撫でて、とん、と後ろを指で突いてやる。そしたらおもしろいくらいに首を横に振った。嫌よ嫌よも好きのうち?


「涼太の好きな奥まで届くかもよ」


「っ…!!う――あっ…名前…っち…ごめ、なさ―」


想像して力が入ったのか、びくんっと跳ねて泣きそうな顔を向けてくる。ちょっと俺のが元気になった。

ぶっちゃけ授業が云々より今すぐ挿れたい。


「くっそー……お仕置きだったのに」


「……―っ…?」



これでヤったらご褒美じゃん。


「まあ、」


さっきの案は次のお仕置きにでも採用させてもらうとしよう。




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