平然とした簡素な執務室。
そこに不釣り合いな、ぐちっ、ぐぴゅ、こぷっ、と空気と水が混ざるような音がする。書類の積み上がったデスクの前に、神経質そうな赤毛の男が座っていた。どうやら不眠不休で書類の山を片付けているのか濃い隈が目元に浮かんでいた。傍のコーヒーカップにはエスプレッソが冷めてしまっている。


「…あぁ、終わらない。どうしたらこんなに仕事が溜まるんだ? これも、こっちも僕じゃなくてもいいだろう…」


心底疲れ果て、くたびれた生気のない声
深くため息を吐くとデスクの下に手を伸ばす。


「…っ、んぐ、ッツ!……んっむ…」

「……はぁ、もうちょっと締めてくれないか。どうにも息が詰まってね……ん、そう、上手」


ぐぽり、と再奥を突かれたのか、一瞬苦しげな声が聞こえる。それに構わず花京院はグッと後頭部を押し付け、そそり立った性器を押し込んだ。ずずずっ、と垂れた唾液か先走りか、どちらとも取れない液体を啜る音がする。食道を超え、胃を直接孕ませようとするかのように溢れた精液がどぷりと咽頭にかかる。


「僕の精液美味しかったかい?」


天板の下で黒髪が揺れる。
大切に味わうように舌先で裏筋をなぞり、じゅっ、と尿道内に残った精液までを吸い上げた男は、名残惜しそうに鈴口にキスを落とし言った。


「…あぁ、最高だったぜ


花京院は返事もせず承太郎を一瞥すると再び紙面に向き直った。恍惚とした表情で同性の性器に頬ずりし、疲れマラを再びしゃぶりだした友人に感謝より呆れが走る。ヌイてくれるのはいいが、床を汚すのはいただけない。下生えに高い鼻が埋まるほど深く咥え、ここ数日洗えていないちんこの汚臭に鼻をヒクつかせている姿を普段きゃあきゃあ言ってる女の子が見たらどう思うだろうか。口蓋をカリ首に擦られる感覚に声を漏らし、じわりと白いスラックスにシミをつける承太郎にため息が出た。精液を漏らすんだったらゴムをつけてきてくれ、ここは僕の執務室だぞ。


一体いつからこんな関係になったのか覚えていない
きっかけは学生特有の好奇心だったように思う。抜き合いの延長線上、トイレで大きさを比べるようものだったはず。いつの間にか承太郎があの小さな口を広げて僕のモノをしゃぶるような関係になっていた。ただひとつ言える事はこれがwin-winの関係だ、という事だ。あぁ、こんな残酷なことがあるだろうか!あの、空条承太郎が男のちんこを舐めて絶頂する特殊性癖の持ち主だなんて!……まったく、世の女の子は嘆くだろうなぁ


「…、っん!、ちょっと、それ、」

「んんんっ、んぉ"っ……ぅん、…ん"っ」


再奥、口蓋垂に当たったのか涙目のまま唸る
その振動が直に伝わりなんとも言えない快感がする。承太郎も興奮が頂点に達したのか床に腰を擦り付け始めた。こうなるとデスクは揺れるし床に臭いがつくしいい事がない。頭がいたい。どうして僕がこんなことまでしなくちゃならないんだ。


「…っう"んんッツ?!…ん、んんーんん!…むぐっ」

「言い出しっぺは君だ。っく、ぅ…次床オナしたらこのまま踏み抜くからな!!」


こっちは仕事が山ほど溜まってるってのに時と場所を弁えないんだから困る。気持ちいいのも、異常なほどのテクニックも認めるがデスクの下一面に撒かれるぐらいならまだ靴を汚された方がマシだ。ぱんぱんに張り詰め、ベルトすら緩まってないというのに驚異的な大きさを主張する彼を緩急つけて踏む。一瞬抗議するように喉を震わせたもののすぐに足に擦り付けてきたのだから驚きだ。いくらなんでも適応が早すぎないかい?


「…んっんっっ、ーーーっぅ、むう"っ」

「……ぅ、でるっ……」


ぐちぐちと粘度の高い液体と布が立てる音
立派な性感帯となった上顎をごしごしと擦ってあげながら強く、しかし痛くないように足で踏む。革靴の裏に反抗するように押し上げる肉に嗜虐心が芽生えそうだ。このまま、このまま強く、不能一歩手前まで押しつぶしたら。カッと目を痛みに開き、一瞬呼吸が途絶え、絶叫するまで踵で踏み躙ったら。いったい承太郎はどんな声を上げるだろうか。きっと足に縋り付き、ボロボロと泣きじゃくりながら僕を見上げてくるのだろう。

ふと下を見ると吐き気をこらえているのか、目を潤ませ鼻を啜る承太郎がいた。あまりに深く咥え込んでいるせいか陰毛に顔が擦れ、さぞかし酷い臭いだろう。何せここ三日は風呂に入る間も無く働いていたのだから。しかしその臭いにも欲が掻き立てられるのか短くも筋肉質で器用な舌先は止まらない。皮の下に潜り込ませ垢をこそげ取り、こくこくと嚥下する蠢きで食道間際まで咥えた鬼頭をマッサージする。どこまでも懸命にちんぽに奉仕する姿に沸き立つ加虐癖を押さえ込みずりゅっっっと最後に足で承太郎の裏筋をひとなでした。


「ーーーーッツ!!!んんんっ!……っふ、ぁ…」

「…ヨかった、みたいだね」


ムッと濃い栗の花の臭いがする
承太郎がしっかりと咀嚼までして飲み込んだので僕のではない。汗などのために吸水性に優れているはずの下着と厚いスラックスを超えて、にちょり…と靴が糸を引いた。口を押さえ、ふるりと快感に身を震わせるとイカ臭い口を承太郎は開いて言った。


「……ん、は…いっぱい、出た……」


それはそうと今度から消臭剤持ってきて欲しいな

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