まさかお前ヤンデレか
「ぐぼぁ!?」
待ってお昼ご飯が口からこんにちわする
「あの、なんで急に突進なんか・・・・・」
お昼ごはんを食べ終えた私は、丁度お昼寝でもするかと考えてソファに横になっていた。食べてすぐ寝ると太るだなんて聞くがそんなこと知ったことではない。何せ今日は仕事が休み、つまり休日なのである。ごろごろせずにはいられまい
そんな私は暖かい日差しと柔らかい風に後を押されてうとうととしていた。こんなに昼寝日和になるとは思わなかったが、まぁほんの少し、これだけ天気がよければ出かけたほうが得だったかもしれないなんて思っていた。
そんなときだ。
家の扉が何者かによってノックされたので、のそのそと起き上がって玄関の扉を開けると、まさかの不意打ち捨て身タックルを頂戴してしまった。眠気も残念ながら吹っ飛んでしまって、ついでにいうとタックルをかましてきた男が涙目だったものだから余計に目が覚めてしまった
その男というのが今、私を力いっぱい抱きしめているリンクという青年で
「何か急いでるの・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・なまえの浮気が最近酷いんだ」
「え」
なんだそれは。浮気ってなんだ浮気って。私は別にリンク以外の男とキスをしたわけでも恋人らし行為をしたわけでもなんでもないというのに。こいつは何を言っているのだ
心外だ!と声をあげればリンクはうるさいと一言で私を跳ね除ける。そして抱擁という名の締め付けの刑を執行しはじめた
「いだだだだ苦しい苦しい離して!」
「嫌だ」
「本当、息が出来ないから・・・・!」
バシバシと強めにリンクの背中を叩いても、リンクは一向に離す気配など見せない
どうしてこうなっているのだろう。何か私がリンクの気に障ることでもしていたのだろうか。・・・・・・いや、していたからこんなに彼は不安がっているのだろうけれども
眉を下げてリンクを心配していると、リンクは私の頭を鷲掴んで強引なキスをしはじめる。抵抗しようとしても彼の腕はガッチリと私をホールドしているので、身じろぐことすらも出来ない状態だった
「んんっ、あ・・・・っ!い、いたっ」
ガリリッと唇を噛まれて咄嗟に顔を引こうとする。しかしやはりリンクの手が邪魔でリンクから離れることなど出来ない
何が不安なの。どうしてこんなことするのリンク
噛まれたことによってキスを拒む私を、リンクは更に追い詰めるように傷口に唇を寄せる
「ど、うして」
「なまえがあいつばっかり見るから・・・!そりゃあ同じリンクかもしれないけど、なまえは僕の彼女で僕の大切な人だろ!なんであいつばっかり!あいつばっかり見て!」
「あいつ・・・?」
同じリンク、という単語に私は反応を示した。あいつ、とは。たぶん空くんのことだろう
最近空くんのことばかり話して、空くんとばかり会っていたから嫉妬してしまったのかもしれない。というか間違いなくそうだろう。
ものすごく怒っているリンクは何を言っても聞いてはくれなさそうで、しまいには私の背中をよく引っ掻いてくる始末。あぁもうなんでそんな、不器用な愛情表現しかできないの!
「いだだだいたい痛いリンク大好き愛してる!」
「そうやって言えば僕が怒らないとでも思ってる!?」
「本当!本当のことなんだよ?いだっ、そりゃあ最近は空くんとばっかり会ってたかもしれないけど、」
「・・・・・・・ほら。ほらね、僕はそれが嫌なのに。なまえには僕だけ見ててほしいんだ。簡単に目移りしちゃうような人なんだなまえは」
「そんなことない!」
「ある。絶対そう。闇の神殿に行こうなまえ。あそこ丁度誰も来なくて魔物も全部倒してるから。森の神殿でもいいけど」
「え?聞きたくないけど、聞くべきだから一応聞くけど・・・・・・・・・何をしに?」
「もう空にはいけないようにする」
「ぎゃああああ!ごめんねリンクそんな病むほど嫉妬してたなんて思ってなくて、」
「大切なものはちゃんとしまえっていつも言ってるだろ?」
「私をしまうな私を!」