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- ナノ -

03



「や、やっと国に戻った・・・・・やっぱり無理して休憩なしとかしなきゃよかった」

「今更だろ」

「なんであんたはそんなピンピンしてんのよ!」

「伊達に側近やってないからなぁ」


そうだった。こいつ本職兵士だ

すっかり忘れていた事実を再確認したところで城に戻る。他のメンバーも慣れない遠征に疲れているのか顔が死んでいた。今度からちゃんと休憩しよう。もう国に着くからって休まずに歩いてたらこれだよ

後悔しながらも「まぁその分早く家に帰って来れたんだから、結果オーライだよね」といえば「少しは反省しろよ・・・・」そういわれた。反省はしてるよ主に部下に無理させたこととかさ


「リリオは王女のところに戻る?」

「いや、今はインパ様が居られるし俺はお前と一緒に行く」

「そう。じゃあまずリンク探すから手伝ってよ」

「えー」

「何よ文句あんの?」

「あるけどない」

「・・・・・・じゃあ今度紅茶奢ってあげるから」

「たぶんリンクなら今頃訓練があってるんじゃないか?」


切り替え早いなこいつ。そんなに紅茶好きか

リリオと呼ばれる男に呆れて肩を竦めると、リリオはそんな私を見てまぶしいぐらいの笑顔を見せる。どうして私の周りはイケメンが多いんだろう。リンクもそうだ。腕のたつ兵士=イケメンなのか。いや違うでしょ

一人で自問自答しながら歩いていると、一際騒がしい広場に出た。ここはいつも兵士たちが訓練や鍛錬を行っているところだ


「まだ途中みたいだね」

「あぁ。終わったらまたここに来ればいい。それまで紅茶でも飲みに行こう」

「いや私紅茶好きじゃないし。飲むなら果汁100%のリンゴジュースかコーヒーだし」

「リンゴジュースってお前・・・・・」

「何よー!どうせガキだって馬鹿にしてんでしょ!わかってんのよあんたの言いたいことなんか!以心伝心!一心同体!」

「まぁ若干意味は違うがな。でもこの前言ってた喫茶店には美味しいコーヒーもあるし、そこならいいだろ?」

「ぐぅ・・・・」


ま、まぁ別に、それなら許してやらないこともないけど

奢るといいだしたのは私なので渋々広場から離れることにした。いつもどおりのメニューならばそれなりに時間もかかるだろうし、喫茶店でゆっくりできるだろう。どうせなら今回の遠征の話でもして時間を潰していようか

王女に報告もしなきゃならないし。それは面倒くさいからリリオに任せよう。どうせリリオは王女の護衛係なんだからついでにやっておいてもらうくらい、いいだろうし。リリオだって兵士ではあるが魔法使いでもあるのだ

全く力に関しては万能な男だと思いながらも、リリオと今回の遠征は長かったねーと愚痴やら世間話を繰り広げた