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▽  中※


「別に消えてもいいけどさ、氷川は僕以外に精液注いで貰える相手なんていないでしょ?」


 頭がぼうっとして鶴見の言葉が理解できない。早く奥まで貫いて欲しい。

「ん、……あ、あ、もっとっ」
「うん、素直な氷川も可愛いね」
「あ、…………やっ…」

 先程まで朝食を取っていたテーブルに座らされ、大きく足を開いて、自らそこを慣らされている。鶴見はそれを椅子に座ってにやにやと見ている。
 汚れたズボンと下着は脱がされて、床に落ちている。上半身は乱れておらず、ワイシャツ一枚という間抜けな格好だ。
 透の脳内はすっかり媚薬に溶かされて、早く中を擦って欲しいとしか考えられなかった。さっきからもうずいぶん慣らしているのに鶴見は観察するばかりで触れても来ない。
 久しぶりなんだからちゃんと慣らさないと辛いのは氷川だよ、と優しく囁かれる。そうだろうか。指はもう三本入っていて、中は容易にかき回せる。鶴見はすぐローションを足せと言うものだから、含みきれなかったそれが溢れてテーブルに流れる。

 両手で見せつけるように中を開くと、鶴見が息を飲むのがわかった。

「つるみ、はやく……」
「どこでそういうこと覚えてくるのかな」

 鶴見は透を下ろすと、テーブルに手をつかせ、尻を突き出すように立たせた。

「――あぁああああっ」

 待ちわびていたものが漸く与えられ、また達してしまう。床が汚れてしまったと、どこか冷静な自分が心配する。
 鶴見の熱いものがそこに入ってくる。悦んで締め付けてしまうのを止められない。全部媚薬のせいだ。
 頭がおかしくなりそうだった。

 だが、奥まで入りきった時に、物足りなさに気づいてしまった。

「なんで……」
「ああ、久しぶりだから、氷川のためだよ?」

 そう嘯く鶴見の手には、コンドームの袋が握られていた。


 ――お尻に精液注がれないと効果がなくならない特製品だよ

 ということは、どんなに中をかき回されても、媚薬の効果は切れないのではないか。
 透の顔が青ざめる。

「や、つるみ…………いいから」
「でも氷川に負担かけちゃうからさあ」
「いいから、たのむ……」
「僕は我慢できるよ」

 そういう問題じゃない。
 透のためだと言いながら、本当はそうじゃないことはわかりきっていた。

「鶴見、俺に、鶴見の精液、注いで……」

 羞恥に耐えながらやっと言うと、中のものが更に大きくなった。

「うん、氷川が欲しいなら、いいよ」
「あ、やだっ……まだ」
「このまま僕が一回イッたら生でしてあげるからね」

 早くこの熱から解放されたいのに、鶴見はそのまま動きを再開させる。ゴムを纏った熱いものが透の弱いところを突く。
 力が入らず崩れそうになる腰を支えられ、奥深くまで貫かれる。快感に耐えきれず、テーブルにすがり付くように額を擦り付けた。
 内臓まで犯されているようで、揺さぶられる度に涙がこぼれた。

「あ、あ、…………」

 気がつかない間に何度も達していたらしく、透の精液はだいぶ薄くなっていた。それでも中を抉られる度に先端から透明な液がこぼれ落ちた。
 達した瞬間に深くまで貫かれ、強く中を締め付けると、鶴見が射精したのがわかった。ゴム越しに感じる精液を欲して中がまた熱くうねった。

「ひっ、」

 中のものが抜かれ、そこがはしたなく口を開けてしまう。鶴見はコンドームを外すと、やっと生のそれを透のそこに宛がった。
 軽く触れているだけなのに欲したそこが鶴見のものを引き込もうとしてしまう。

「ホントはもうちょっと苛めたかったんだけど、氷川可愛すぎるんだもんなあ」
「ひぁああっ――」

 ゴムを纏わないそれは火傷しそうに錯覚するほど熱かった。体の内側から焼かれるような苦しさを感じる一方で、少しずつ頭がクリアになっていく。

「僕のについてた精液か、先走りだけでもう治まってきちゃったか………もう少し調整が必要だな」
「んぐ……んんっ」
「声、我慢しないで?」
「ひっ……あっ、あっあっ」

 手の甲を噛んで声を殺そうとするが、激しく揺さぶられて、叶わない。

「や、やだ、むりっ」
「やっぱり生が一番気持ちいいよねー。氷川もそう思うでしょ?」
「おもわな、――あっ、んんっ」

 頭は少しずつ正気に戻っていくのに、犯され続けた体には力が入らない。結局また射精されるまで透が解放されることはなかった。




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