版権2 | ナノ



※ヤンデレ

※死ネタ



鎖で繋がれた。

(別に、自由なんて要らないのに)

ドアと窓には外から鍵がかかっている。

(空気の入れ替え以外の意味で開けるつもりなんてないのに)

居なくならないでと、泣きそうな表情。

(居なくならないよ、望んでここに居るんだから)




青い青い青い空。
自由に羽ばたく鳥が二羽。
手を伸ばしても届かない。決して自分には開くことのできない窓。
青を眺めながら、そんなことを考えた。


監禁、という言葉が思い浮かぶ。


外には長いこと出ていない。たぶん、ここに連れて来られる直前まで居たのが最後だろう。時々、シオンがいる時は、窓が開けられる。そうすると淀んだ空気が多少マシになる。けれど普段は閉じられ、鍵がかけられている。ドアも同様だ。
それでも、日の光の届かない地下ではないから、青い空は見える。
空を自由に飛び回る鳥を眺めて、ライナはどうでもいいことを考える。それがシオンが来るまでの暇つぶし。

監禁というのはなかなか退屈だが、贅沢なものだ。
長いこと寝ていてもいいと言うし、仕事をしなくても衣食住は提供される。それにシオンはライナが我が儘を言えばなんだって与えるだろう。
ただ「外を歩くこと」を自由とするなら、それだけは与えられなかった。
それを他人は「可哀相」と言うかもしれない。それでもライナはそれなりに幸せだった。


シオンの相手は少し疲れて、面倒臭いけど、別に嫌いじゃない。
外に出ずに寝てばかりいられるなんて幸せだし、楽しいし。
だから、逃げられるのに、逃げなかった。


   ※※※


「迎えに来たよ」

そう言って、ティーアは手を差し伸べた。

最初、ライナはその言葉がよくわからなかった。
シオン以外は出ることも入ることも容易ではないこの場所に、どうして彼がいるのか。どこから、どうして、どうやって。
理解するのを拒む。

「あの男は、もういないから」

安心させるように微笑む彼に、だけど、気づかないフリをする。
嘘だろう。きっと彼は優しい嘘を吐いているのだろう。ライナがシオンを恐れていると信じているのだ。無理矢理この関係が続いていたのだと信じているのだ。
だから、ティーアは――


「ライナ、君はもう自由なんだ」


自由なんて欲しくない。むしろ邪魔だ。
そう思うから、彼の言葉に聞こえないフリをした。
どうしてここから出ていかなくてはならないのだろう。だって、シオンが来るのに。ライナがいなくなっていたら悲しむだろうに。



「だから、一緒に暮らそう」



俺はここにいてやらなくちゃ。シオンの傍に居てやらないと、アイツはすぐ無理をするから。

だから本当は、ずっとここにいてただシオンが来るのを待つのは少しだけ不安でもあるのだ。無理をして、倒れてしまうのではないかと。でもシオンのことだから、ライナに会いに来る前に倒れてしまうなんてことはないはずだから。
だから、ずっとここにいてもいいと思う。
そうすれば、シオンは帰ってくるから。

それに、ティーアはシオンに引っ越し先を教えてくれなさそうだからなあ、なんて。




「ねえ、ライナ」




……なあ、どうしてお前は真っ赤なの?





「悪い奴は殺したよ?だから、ねえ、ライナ。一緒に行こう」






血に濡れた手を、振り払う。













青い青い青い空。

赤い赤い赤い部屋。

どろりとした血が、いたるところに飛び散っている。
ああ、こんなにバラバラになっちゃって、これ、集めるの大変そうだなあ、なんて考える。面倒だけど、でも、集めてやらないと。
それとも、このままの方がいいのだろうか。シオンに包まれているような気分になるし。

そっと、首を抱きしめる。綺麗だった長い髪が血に赤黒く染まっている。髪、洗ってやった方がいいかな。それともそのままの方がいいのかな。


「おかえり、シオン」

とりあえず、目を閉じたその首を抱きしめて眠ることにした。



とりあえず眠りましょう

(そうしたら同じ夢が見られる気がしたから)






 END



意味不明でごめんなさい……。
なんというかノリでさっくり書いてしまったので非常にわかりづらいですね……ごめんなさい。

監禁を書きたくて、そこから何故かヤンデレ×ヤンデレになり、ついに死にました←

甘甘はまたいつか書きます!

本当は文章で伝えきるべきだから解説などするべきではない。だけど、この駄文では誰もわからないと思われるので解説

シオンがライナを監禁→ライナ、あんなこと言ってるけど満更でもない→ところがティーアさんがシオンさんを殺害→ティーア「いっしょに暮らそう」→ライナさんが壊れる

みたいな感じです。たぶん(え)





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