憧れの

『ハリー、私はもう制服を買ったから、ここで待ってるね。』

「あ、うん。」

ハリーは店の中に入って行った。
暫くするとハグリッドが近づいてくるのが見えた。

「名前、ハリーはどうした?」

『ハリーはまだ中で制服を仕立てて貰ってるよ。』

「おおそうか。そうだ名前、ほれアイスクリームだ。一つどうだ?」

『いいの?じゃあ貰おうかな。』

ハグリッドからアイスクリームを受け取って一口舐める。甘くて、とても美味しかった。

ハリーが店からうんざりした様子で出て来た。どうしたの?と聞くと、何でもないと言われたので、私は不思議に思いながらそっか、と流した。

次は杖を買いに行った。
私は胸の高鳴りを抑えきれずにはいられなかった。憧れの、杖。
今まで魔法は沢山見てきたけれど、自分自身で杖を振るって魔法を使ったことはない。だからホグワーツの入学許可証が届く前から杖を買うのを楽しみにしていた。

ハグリッドが用事があると何処かへ行ってしまったので、ハリーと二人でオリバンダーの店へと入ることにした。

中に入ると、そこには誰もいなかったけれどハリーが声を掛けると一人の老人が出てきた。オリバンダーだ。

「いつ会えるかと楽しみにしていましたよ、ポッターさん。貴方のご両親が最初の杖を買いに来たのがつい昨日のことのようだ。ああ、そちらのお嬢さんはあの苗字家の娘さんかな?」

『あ、あの、どうして私の名前を…?』

「貴女のご両親も、この店へ杖を買いに来たのですよ。最も、苗字家が代々続くアジア家系の名家だからというのもありますが。」

「名前の家って凄いんだね。」

ハリーの一言に私は苦笑いを返した。
オリバンダーはそんなことは気にも止めず杖が入っているのだろう箱を取り出して行く。

「まずはポッターさん。これはどうかな。」

ハリーはオリバンダーから杖を受け取ったけれどどうすればいいのか分からないようで、困ったようにオリバンダーを見上げた。

「ほれ、振ってみなされ!」

オリバンダーが急かしたように言うと、ハリーは杖を振った。すると棚からダダダと音をたてながら杖が落ちていった。

「合わんようじゃな、」

オリバンダーはまた別の杖を持ってきたが、それもダメなようだった。次の杖を取っている時、オリバンダーがふと思い出したように、もしかしたら...と呟いた。

オリバンダーが次に持ってきた杖をハリーが振るっとぶわっと風が吹いた。



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中途半端ですがこの辺で

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