ピザと髪
ぐい、と髪を引っ張られた。
「んあ?」
チーズが伸びる。
ピザをくわえたまま、C.C.は振り返った。
視線の先には、彼女の黄緑色の髪を引っ張るルルーシュがいる。
……何をしているんだ、コイツは。
「どうひた、るるーひゅ」
「飲み込んでから喋ろ」
もぐもぐとピザを頬張りながら言うと、ルルーシュはC.C.の髪をじっと見つめたままツッコむ。
「……C.C.」
「なんだ」
「お前はピザばっかり食べているくせに、なぜ髪がこんなにさらさらなんだ」
「はあ?」
思わず、うっかりピザを落としてしまった。
あ、もったいない。まだ食べられるな、よし。
「こんなに体に悪い食生活なのに、なんでナナリーよりさらさら……」
悔しげに呟くルルーシュに、このシスコンめ、と呟いたC.C.は最強の一言を口にした。
「当たり前だろう? 私はC.C.なのだから」
2010.5.26