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※「魔法少女オブ・ジ・エンド」パロ
くっそグロい
流血あり
青舜の一人称→僕
キャラの死亡描写あり














なんなんだ。一体どうなっているんだ…!


「ぎゅぼッ…!!」

「いやあああああああああああああああああああああああ!!!」



「たす…け…」




「まじかる―まじかる―」





ぐちゃッ…







誰か、まともなやつはいないのか…?







僕たちは一般的な、それこそどこにでもありそうな日常を送っていたはずだ。それなのに、空から大量の訳の分からない魔法少女が降ってきて、気付けば学校にいる人ほとんどが死んでいて、それどころか周りは血の海で、死んだはずの人がゾンビみたいに街を徘徊して…


「はぁ…ッ、青珱、大丈夫?」
「ぐすッに、にぃさ…!」


ぼろぼろと泣きじゃくる青珱をぎゅっと抱きしめる。大切な友人、先生…たくさん死んだ。

なんとか命からがら奴らから逃げ切り、比較的安心だと思われる大きなショッピングモールに一時的に避難している僕ら。ここには食料も日常品もある。万引きだのなんだのそんなこと言っている暇はない。
しかし、この場所が割れるのも時間の問題だと思う。


「うっくッ!はく、りゅーさんッ…ごめ、なさい…!」
「青珱、もういい…青珱のせいじゃない…」


白龍さんも白瑛さんも、ジャーファル先生もみんな、みーんな魔法少女に殺されてしまった。白龍さんに至っては青珱をかばって…

首から大量の血しぶきをあげて倒れる白龍さん、体の半分を魔法少女らが持つステッキで吹き飛ばされ、内臓が飛び出した白瑛さんたちを思い出して首を振る。ダメだ、思い出すな…!

深く深呼吸…よし、大丈夫。


「とりあえず、まずはここにいるみんなの手当てをしよう。それから食料をできるだけ集めて、少しでもいいから体を休めるんだ。俺たちはまだ生きている。生きてりゃなんとでもなる!!諦めんな!!」


一緒に逃げ延びたアリババくんが言う。彼も大事な友人を殺されてしまった一人だ。それなのに少しでもこの状況を打破しようと頑張っている。そうだ、僕らはまだ生きてるんだ。


「青珱、行こう。足を消毒しないと化膿しちゃう」
「ぐす…うん…」


このショッピングモールにいるのは約10人ほど。逆を言えば、たった10人程度しか生き延びれなかったということだ。

確か薬局は地下一階にあったな…ここが二階だから、エスカレーターはあっちか。


「わッ」
「おっと…気をつけて」
「う、うん…ありがとう、兄さん」


薬局につき、瓦礫で切れた青珱の足をしっかりと手当てしてからある程度の薬品をカゴに詰め込む。これだけあれば上にいる人たちの手当てはできるだろう。
青珱の手をしっかり握って動かないエスカレーターを昇る。


「青舜さん、青珱さーん!」
「!アラジンくん」
「モルちゃんも、どうしたの?」
「お二人がエスカレーターを降りていくのが見えたので…それ、薬局の…」
「ああ、うん…アリババくんも頑張ってるんだ。僕らだってできることをしないとね」
「…お手伝いします」
「ありがとう」


僕の手に持つ薬品がいっぱい入ったカゴを軽々と持ち、歩いていくモルジアナ。アラジンくんも青珱に肩を貸して歩いている。


「食料はさっき私たちが運びました」
「そっか…ありがとう、モルちゃん」
「いえ…」


ふふふ、と笑いあう青珱とモルジアナ。こんな時に不謹慎かもしれないが、何この子たち。めっちゃ和む。


「モルさんと青珱さんは仲良しさんだね!」
「そうだね」


一階のエスカレーターを昇りきり、二階へ続くエスカレーターに足をかけた。
瞬間…


「危ないッ!!!!」


どんッという爆発音と全身を持って行かれそうになるほどの爆風。モルジアナが教えてくれなければ今頃…
そんなことを考えてぞっとした。


「ぐ…ごほッ、みんな、大丈夫?」
「な、なんとか…」



「いぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


「「「「!!!!!!!?」」」」


耳をつんざく様な断末魔。だらり、と嫌な汗が背中を伝った。
そして向こうからアリババくんと何人かが走ってきた。


魔法少女を引き連れて。


「ひッ!!」
「逃げろ!!走るんだ!!!」


「まじかる―…」


ぐちゃ、ぐちゃ、と肉がつぶれる音がする。もう奴らにこの場所がばれたというのか。いくらなんでも早い…

青珱を背負い、アラジンくんの手を引き元来た道を戻る。途中モルジアナがアリババくんを抱えて隣を並走していた。


「上は全滅だ…!あいつ、人の女の子に寄生してやがったんですッ!」
「な、なんだって!?」
「もうここには俺たちしかいないッ…!」


その事実に絶望した。鼻を衝く様な鉄のにおいも、きにしないようにしていたが現実なんだ…

もう、誰もいない。


「わぁッ!!」
「アラジン!!」
「来ちゃだめだ、青舜さ…」


ぶしゃり。転んだアラジンくんの上半身が吹き飛んだ。びちゃびちゃと音を立てて落ちる血潮と、そこかしこに散らばる彼のものと思われる臓器。


「まじかるぅ」



「あらじいいいいいいいいいいいいいいいいん!!!!!!!!!!!」

「いやああああああああああああああああああああ!!!!!!!」


絶叫するアリババくんとモルジアナ、そして青珱。さっきまですぐ隣で笑っていたアラジンは、もう…


「…う、うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


走る、走る。もはやショッピングモールをどう走っているのかもわからなくなった。
ぼろぼろと涙をこぼしながら僕の後ろをついてくるアリババくんとモルジアナ。僕の背中にしがみついて泣きじゃくる青珱。その場しのぎで家具が置いてある階に逃げ込んだ。

どの階も誰だかわからない血で汚れきっていた。どこにいても、鉄くさい…


「夢なら…さめてくれよ…!!」
「ッ…」
「うぅ…」

「……」


本当に、どうしてこうなったんだろう…







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めっちゃ中途半端www
私がかくとだいぶ生ぬるくなりますが、原作様はもっと過激です。

多分続きます。



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