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※猪名寺乱太郎成り代わり



「きゃああああ!!」


こんにちはみなさん。猪名寺なまえです。不運大魔王こと伊作先輩率いる保健委員の末路は、大抵綾部先輩がアホみたいに掘りまくった蛸壺に嵌まるか、七松先輩のいけどん塹壕に落ちるかのどちらかである。
つまるところ、今日も元気に且つ不本意に穴に落ちています。しかも結構深い。

ちなみに今は両手にトイペ。着地どころか受け身もとれませんどうしよう!


「ふえぇんきりちゃんしんべヱ助けてええええ!!」

「おわッ」


襲い来るであろう痛みにぎゅっと目を瞑るも、いくら待てどなんの衝撃も来ない。私は恐る恐る目を開けた。


「なんだ、なまえじゃないか!こんなところで何して遊んでるんだ?」


ああ、今日は七松先輩の塹壕に落ちたのか…だなんてしみじみ思った。七松先輩、なんでそんなに笑顔なんでしょうかね。


「七松先輩、これが遊んでるように見えますか?」
「見えるな!」
「なんて愉快な目をしてるんでしょうッ!」


なっはっはっは!まぁ細かいことは気にすんな!
だなんて言う七松先輩。実のところこの人とは幼馴染みだったりする。あまり知ってる人はいないけどね。


「それよりなまえ。お前いい加減私のこと"こへ兄ちゃん"って呼べよな!」
「呼びません。とゆーか、おろしてくださいよ!」


姫抱きの要領で抱えられてる私。いくらなんでも恥ずかしいんだけど。


「やだ!」
「駄々っ子かッ!!いいから離して…!」
「やーだよー」


あ、ちょっと今殺意が…
じたじたと動くが、私が動くほど七松先輩の力がこもってきているのはきっと気のせいではないはず。なんでしょうこれ。こんなホールディングいらない。


「ほらなまえ、ぎゅー!」
「しないでください潰れます!ぎゃーッ!」


いきなりぽーん、と私を空中に放り上げ、落下する私を真っ正面から抱き止めた七松先輩。腕の力は私が思っているよりとても優しくて、思わず目を瞬かせた。


「な、七松先輩…?」
「…うん、やっぱなまえはなまえだな」


ちょっと意味がわからないです。
でもその言葉を口にすることができなくて、私は彼の背中を恐る恐る擦った。


「なぁなまえ」
「はい?」
「…もうちょっと、こうしてていいか?」
「…しょうがないなぁ。いいよ、こへ兄ちゃん」
「ん」


ぎゅっと私を抱き締める力が強くなった気がした。





ーーーーー


アヤッペ様、16600のキリリクありがとうございましたっ!!
一応七松氏の心情としては、数日後にある暗殺の任務に、少し気が滅入ってしまっている感じにしてみたかったのですが……うんッ!

こ、こんなんでよければどうぞ!
お直し返品等はいつでも受け付けてます!


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