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(現パロ)



どさり。手から鞄が滑り落ちた。「え、名前…?大丈夫…?」戸惑う友人の声が遠くで聞こえた。いや、ちょ、黙れお前。今はお前に構ってる暇はない。目の前の天使を海馬に永久保存するのに忙しいんだほんと黙れ。


「なッ…なんッ…は!?なんで名前がここに…!?」


友人に無理矢理連れられてやってきた女装喫茶にはなんと、他校の私の彼氏である我妻善逸がいた。ふりふりの和ゴスメイド服を着て顔を真っ青にしてフリーズする善逸に私は言葉を失った。だって…だって…!だって!!!


「え、知り合い?どゆこと?」

「か…」

「「へ?」」

「かわいいー!!」


目の前で立ち尽くす善逸がかわいくて仕方がない。私は隣に友人がいるのも忘れて、善逸に思いっきり抱き着いた。


「キャーーー!!!善逸かわいいいいー!!ちょー似合ってる!!なんでなんで!?どうしたの!?ここで働いてんの!?なんで教えてくれなかったんだよー教えてよー!!」

「むぎゅッ…ちょ…名前…」

「はぁぁああ……幸せ…なんだよもぉかわいすぎかよ…なんでそんなかわいいの…私の彼氏かわいすぎ…」

「ッ…名前…!」


べりッ!善逸に引き剥がされ、必然的に見つめ合うみたいな体制になる。気付けば友人は近くの席に通されていて呑気にパフェ食ってた。あいつ後で締めよう。


「なぁに?」

「な、なんでそんな平然といられるんだよ…!普通気持ち悪がるだろ!?自分の彼氏が、その…女装とか…こんなん着てさ…」


善逸は私が平然としているように見えていたのか。全然平然としてないんだけどむしろ荒ぶってる。私は今世界三大瀑布が如く荒ぶっているのよ。


「気持ち悪くない!」


声を大にして叫んだ。何事かと他の人たちからちらほらと視線を向けられるが、それらを無視して続ける。


「気持ち悪いだなんて思わない。別にいいじゃんふりふり着てたってかわいい。ニーハイ履いてなんなの私を殺すのかわいい。私だって本当は善逸にかわいい服着せてファッションショーさせたかったけどそんなん自分の彼氏に言えないからひたすら内に秘めて耐えてたのになんなん?なんなんほんと?そーいう事しちゃうの?とりあえず私とニコイチコーデしてデートしようかわいい」

もうかわいいしか言えない。かわいいが私の語尾だ。常々思ってましたとも善逸に女の子の服着せたいって…!けどさ!無理やん!?言えんやん!?普通に考えて!!ある日彼女にさ。「ねぇちょっとこれきてほしいんだけど…(ワンピース)」とか言われたら「え…何こいつ(引)」ってなるの目に見えとるやん?考えんでもわかるやん?
なのにさ…そーゆーことしちゃうの…?善逸…今まで我慢してたのにその我慢をぶち壊すようなことをさぁああ!!
なんでデジカメ持ってこなかった私。なんでスマホの充電切らした私…!!死ねッ!!「名前…!」善逸が心無しキラキラと目を輝かせて私の両手を握った。


「ほんとに…ほんとに気持ち悪くない…?」

「おん」

「引いたりしない…?」

「むしろ寄り付くわ」

「…わ、別れるとか言わない…?」

「惚れ直したわ」

「…へへ」


ハァァアアアーーーーーンなにそれーーーーーなにその顔ーーーーーかーーわーーいーーいーー。
どうやら私の彼氏は生まれてくる性別を間違えたらしい。心ゆくまで接客してもらい、おまけにチェキ無料で撮ってくれて今日は本当に幸せで忘れられない一日になりましたとさ。
友人よ、後で締めるとか言ってごめんな。褒め称えるわ。

後日、色々開き直ったらしい善逸とニコイチデートしまくった私であった。


「なぁ名前、今度これ着て遊園地行こうよ」

「え、めっちゃかわいいセンス神かよ。じゃあ色違いにしよう!あーでもでも!善逸は足綺麗だからショートパンツでもかわいいかも!ニーハイ履いて!」


普通に女友達と行くより楽しいことに気付いた私。いやだって、服のセンス神がかってるもん。ピンポイントで私のツボついてくるから買い物がめちゃくちゃ楽しい。

ごめんな、友人よ。





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管理人の欲望と心のままに書きなぐりましたのでだいぶ頭が悪いです。でも後悔はしていない…

女装癖のある善逸くんとか好き過ぎて「あーん…」みたいなきもい感じになってる管理人でした。