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花見は現在進行系で盛大に行われていた。なう。ブルマさん一家が持ってきてくれたお弁当はめちゃくちゃ豪華で、それでいてとても量が多い。私を含めサイヤ人が4人もいるこの場所ではお弁当に困ることはなかった。まぁこのことを配慮してのこの量だとは思うんだけど。


「おねぇひゃん、はれはいほ?」

「こら悟飯、口の中のもの飲み込んでから喋りなさい」


リスか、と思うくらいぱんぱんに膨らんだ頬っぺたをつつくと、きょとん、とした後ごっくんと勢い良く嚥下した。
ちょ…ちゃんと噛んだのかあんた…


「んぐ、お姉ちゃんはもう食べないの?」

「あんたの食べっぷり見てるともうお腹いっぱいだし」

「えぇ、僕全然食べてないよ?」

「嘘をつけ!なんだその周りに散らばる重箱の数々はッ!!犯行はもう明るみに出ているんだぞッ!!」

「…………てへ☆」

「うぐ…可愛いけど…可愛いけども…!!!」


なんでも語尾に星を散らせばいいってものではない!
きゅるん、と私を見上げる悟飯に一歩引いた。あざとい…あざと過ぎるぞあんた…!ちょ、やめ、その顔で近付いてくるんじゃありませんッ!!


「おおい、悟飯とシュエ!ちゃんとワシの華麗な皿回し見ておるかぁ!?」

「チッ……見てるよ亀仙人さん!うまいうまい上手ー!」


返しが雑なうえに舌打ちしたよこの子。可愛い顔してなんて末恐ろしい子なのか。まぁ、それに気付かず陽気に皿回し棒を増やすじっちゃんもじっちゃんだけど。


「ただのスケベじいさんじゃないのねぇ…」


ブルマさんのしみじみとした呟きが耳に入った。じっちゃんの評価って不憫だよね。ほんと。


「ほっほい!どうじゃどうじゃー!」

「じっちゃん、そろそろやめときなよぉ。ただでさえもう年なんだから」

「何を言うか!まだまだ若いもんには負けんわい!」

「武天老師様、次は俺がカラオケするんですから!早く舞台譲ってくださいよー!」


クリリンさんがぼやいた。ちょ、なんの木箱だろうとは思っていたけどまさかカラオケの舞台だとは…てゆーか、そもそもマイクに電気は通るのだろうか。


「大丈夫よ。一応スピーカーとそれなりの機材はカプセルにして持ってきたし、コンセントは延長コードでどうにかすればいいもの」

「あ、さようですか…」


もう何でもありだな。
若干遠い目をしながら何気に私の胸に顔を押し付けている悟飯を引き剥がしたのだった。しかしそれは悟飯の腕力の下無意味と化したのだが。


「…ちょっと、いつまでそうしてんのさ」

「お姉ちゃんと一線越えるまで」

「意味わかってんの!?誰だ悟飯にいらない知識を植え付けたのはッ!!!」


視界の隅で数人が目を逸らしたのが見えた。





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腹黒悟飯ちゃん。
この映画めっちゃ好きですね。





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