愛し方の問題
※攻め二人変態注意
「で、貴方の一番は?」
さくっと綺麗にコーティングされていたチョコレートケーキがフォーク形を崩される。それを優雅に口に含んだ藍色の髪の青年は向かいでマシュマロパフェを含む青年を見やった。
彼はため息混じりに口を開く。
「…やっぱりあれだよね、ニーハイの絶対領域は必須だよね」
「ですね、あと黒レースですよ。白レースは清純過ぎてどうにも…」
「わかるわかるっ!!で、でも服はひらひらじゃなくてぴっちりだよね、身体のラインがわかるやつ」
「白蘭…貴方出来ますね。………ああ、やはり」
「着てくれないですかね(かな)、綱吉君(正チャン)」
「「着るかボケぇぇぇぇっ!!!」」
がっちゃーん
ばしゃんっ
盛大な音がファミレスに響き渡った。
客が少ない時間が幸いしてか飛んでくる視線はあまり無いが注目はそのテーブルに集中する。
そこには水を被ったイケメン二人を冷たく見下ろす空になったコップを構える二人の男。
綱吉と正一だった。
「「いい加減にしろこの変態コンビ」」
「おやおや綱吉君随分と派手な愛情表現ですね」
「やあ正チャン、見て見て水も滴る良い男でしょ僕」
水をぶっかけられようがあくまで笑みを崩さない二人に、綱吉と正一は額にうっすらと青筋を浮かべながら同時に叫んだ。
「だから仕事ほっぽいてなにしてるんだっ!」
「そうですよ!しかもまだミルフィオーレもボンゴレも緊迫状態なのに何が良い男ですか…!!」
そう、まだミルフィオーレもボンゴレも微妙な状態だ。だというのにそのドンと守護者が揃って何を楽しそうにパフェ食べながらファミレスでだべっているのか。
「正一君…ごめんね…骸が」
「いや、綱吉君が謝る事じゃないよ!悪いのはあれで…」
「いーじゃん、学校帰りの女子高生みたいなものだよ」
真面目に謝り合う二人に頬杖をつきながら白蘭が講義する。続けてハンカチで髪を吹きながら骸も口を開いた。
「そうですよ、白蘭とは色々話題が合うんです。触手とか縛りとか焦らし監禁とか…」
「ね。あとはマシュマロとかチョコとか――…」
がっちゃん!
「「だからいい加減にしろこの甘党変態コンビ!」」
パフェを頭から被りながらギャーギャー騒ぐそれぞれの首根っこをひっつかみながら正一と綱吉は目線を合わせて揃って溜め息を吐いた。
この二人は本当に始末に終えないが―――
「ほら、さっさと帰るぞ。骸がいないと仕事溜まって大変なんだから…」
「綱吉君…」
「僕らも行きますよ。…ちゃんと終わったらマシュマロ一緒に食べてあげますから」
「正チャン…!!」
心底惚れてしまってる自分たちも、充分始末に終えないのだ。
「「仕事するから今度ゴスロリ服をニーハイ付きで…!」」
「「黙れ」」
…お互い、愛し方に問題があるが。
end
お待たせいたしました、詩音様リクエストのムクツナ+白正です!
ああああ…あまり甘くなくてすみませんorz
変態が変態の話を書くと逆に変態にならないと学習しました(苦笑)
でも楽しく書いたので喜んで頂ければ幸いです!
リクエストありがとうございました。
兎鞠まな
2010.06.25~