明日 | ナノ
明日を作る。
明日があるさ。
明日を探そう。
こんなフレーズ、どこかで聞いたことがあるよな。
明日を作る、明日があるさ、明日を探そう。
でも、明日なんて誰にでも平等に訪れるはずだ。
時が経つのだって。
世界中の何処へ行こうが、
同じように時間は過ぎるのだから。
大体「今日」という日に、
「明日」を作ることなんてできないだろう?
それは、「昨日」も、「過去」も、同じだ。
明日なんて時が経てばその内来るのだ。
探す必要もない。
「明日」が永遠に来ないなんてことはない。
なんでこんなフレーズがあるんだろうな。
矛盾しているのにな。
っていうか俺、なんでこんなこと考えてんだ?
ガラでもねぇ。
・・・まあ、どうでもいいか。
「おい、何ボーッとしてんだよ。もう酔っちまったのか?」
友達が麦酒缶片手に俺に声をかける。
「あぁ? このぐらいで酔うかよ。
ちょっと考えごとしてたんだよ。」
友達はそれを聞いて、目を丸くすると、笑い出した。
「お前が考え事なんて、
今夜あたりUFOでも来るんじゃねーの? あはは!」
「んなわけねーだろ! やなヤツ〜!」
友達を笑い合って、酒を飲む。
酒が好きな俺は、こういう時間が一番幸せだ。
面白くて、楽しくて、なにより美味い。
そして、俺達は朝まで飲みまくった。


昔のことを思い出していた。
今までの俺の短い人生で一番楽しかった時。
あの友達は、今でも俺を訪ねてきてくれる。


途中です。
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