彼女の願い一 | ナノ
【彼女の願い】
※GLでヤンデレっぽいかも。苦手な人はお戻りをば。エロいのはありません。

「それでさ、真由美がさ・・・、」
春はとても楽しそうに話した。
新しい学校のことを。
「へーぇ!それは大変だねえ。」
「でしょ?それで化学の先生が骨格標本を・・・、」
わたしは楽しそうに相槌を打つ。楽しそうに。
春は一緒に家で遊ぶのはわたししかいないという。それは嬉しかった。
春の親友はわたしだけ。それも嬉しかった。
だけれど、わたしは今暗い気持ちにある。
ねえ、わたしが知らないコの話をしないでよ。
ねえ、本当にわたしのこと好き?
ねえねえねえねえねえったら―――。
わたしはなるべく表情ひとつ変えず相槌を打つことを努めた。

わたしはもう遅い時間なので帰った。
家に着くと、未読メールを開いた。
春からだった。
それはとても楽しそうな内容で。
今日は楽しかったこと。漫画が面白かったこと。
・・・高校の友達と楽しいことがあったコト。
が書かれていた。
幸せなんだよね。
それはわたしも嬉しいよ。
でも寂しいよ嫉ましいよ。
わたし、学校で誰も頼る人がいないんだよ?誰も楽しく話す人なんていないんだよ?
無視とか虐めとか。そんなことはされてないし、中には時々お菓子くれたりする人はいるけど。
全然楽しくないんだよ。
「・・・・・・。」
喜ばなきゃいけないのは分かってる。
でもこのもやもやはどうしてもとれない。
・・・春の、わたし以外の友達みんないなくなればいいのに。
そうすれば、わたしは寂しい思いをしなくたって・・・。
「・・・ううん、そんなコト考えちゃだめ!」
春が不幸になれば良いだなんて・・・酷い!バカにもほどがある。
「・・・ゲームしよっ、ゲーム。」
明日もまた学校。わたしはただ現実を忘れたいと思いながらスターオーシャンをした。
「フッ・・・貴様をもう死にかけている!」
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