蜂蜜漬けのハニー | ナノ


「それで。TO羅丸のリーダーが、俺にいったい何のようかな?」

あぁ、綺麗だ。

「告白しに来ました。」

は?
ぽかんと、そんな擬音が似合うほどの呆けた顔。

「…念のために聞くけど、何の?」

「それはもう、愛の。」

にっこり、お得意の意識してとびきり甘く作った、それでも心からの笑顔でそう言うと、目の前で小さく息を飲む音が聞こえた。

この反応は、意外といい線いってるんじゃないかと思って、思った瞬間抱き締めにかかる。

腕を掴んで引いた瞬間肩が跳ねて、一気に腕のなかに閉じ込めたら小さく抵抗されたけど、そんな弱々しい抵抗で離してやる気は更々ない。

「ちょっ、と。…千景くん、離して。」

焦ったような声。
この人がこんな声をこんな簡単に出すなんて、やっぱりこれは期待しても良いのかもしれない。

この人の特別になってやろうと決めた。
人間全員を愛していると豪語する彼の、特別になってやろうと。
この人の特別、と、平和島静雄の顔が浮かんだ。
唯一嫌われている彼は、確かにこの人の特別なんだろう。
少し妬ましくも思うが、嫌われているなど論外だ。
俺はこの人が幸せならそれで良いなどと、殊勝なことは言うつもりはない。

俺がこの人を幸せにするのだから。

そう思って抱き締める力を少し強めると、腕の中の体が少し強ばって。
赤く染まったその耳に。

自然と笑みが零れた。





蜂蜜漬けのハニー


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ろっちーかっこいいよろっちー!
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