昔の、 | ナノ
昔っぽくしてみましたが、面倒だったので手を抜いたりおかしなところがあります。
見た夢の一部から小説っぽくしただけです。意味不明な夢。
因みに一部読み方が「つ」→「っ」。
「ゐ」→「い」。
「や」→「よ」・・・になっています。
暗い感じの。


「なんかあつたら私に言へや。話ぐらゐは聞くからさ。」
「・・・ありがとう。」

・・・・・・・・・・・

教室に入る。
そこに何時もの光景は無かつた。
日常的に起こり得る事といえばおかしゐが、何時もならば虐めつこ達が虐めをしてゐる筈なのだが。
今日は、ただただ静かで、異様な空気であつた。
昔のまま時が止まり、セピア色と白黒の混ざつたやうな感じ。
「・・・・・・。」
私は何も云わずに、否云へずに自らの机に向かう。
机から、教科書を取り出そうとして、手を引つ込める。
悪寒が背筋を伝う。
「・・・!?」
机の中には――――――蛇!?
「・・・次は、固いものだや。」
ひとりの男の子が呟ゐた。
私は机の中を見た。
「・・・つ!?」
中には、猿の顔が入つていた。
血が、肉の断面から滴る。
「どうゐうことなの・・・?」
私は怒りと恐怖を少なからず含んだ声音で男の子を問い質した。
「おまへが、噺を聞かなかつたから。」
「噺・・・?」

・・・・・・・・

「あの、滝澤・・・ちょつと相談があるんだけど・・・。」
「相談?わかった噺を聞こ「滝澤!悪いが早く来てくれ!人が倒れた!お前は保健係りだろう!」
「えつ、あつ、はい!悪い後でな!」
「・・・・・・。」

・・・・・・・・

やもや、あの時の事では・・・・・・。
「其れしても、酷ゐのでは無いか。」
「否、儂には辛かつた。おまへに裏切られたと思ゐて胸が苦しかつた。此は復讐だ。」
男の子は憎々しげに囁いた。
「あはははははは!!」
狂つたやうな甲高し笑い聲が教室に響く。
同級生はハリボテのやうに動かない。
男の子は逃げた。
「ま、待て!」
私は追ゐかけた。
外では警官達が遺体捜索をしていた。
「あはつ、あはははははははは!!」
男の子が笑うと、廊下に居た生徒達が私に襲ゐかかつてきた。
「止めろ!」
なんとか振り払ゐ、男の子を追ゐかける。
「このつ・・・!」
「おまへが、噺聞かなかつたから。」
呪詛の言の葉のやうに、男の子は繰り返す。
そして、私の首根を掴み、壁に押し付ける。
「う、ぐ・・・。」
「儂は、悪くなゐのだ。悪ゐのは、おまへらだ。」
男の子は唯自己暗示のやうに言う。
私は男の子を蹴り、なんとか手を解ゐた。
息が苦しい。
「あはつ・・・どうなつてゐるかな、おまへの親友は。」
「なにつ・・・、!?」
けふも教室に親友の姿は無かつた。
何日も前から、私の前から消えうせた。
私は只悲しんだ。
そして、数日前からの警官の遺体捜索。
親友の家の郵便受けには、文と親友の特徴が刻み込まれた欠片ひとつ。
男の子の言の葉。
・・・・・・まさか。
「貴様が、殺したのか。」
私は問うた。
「噺も聞ゐてくれぬおまへに、儂のもつてゐなゐものを何故くれようか。」
男の子は答えかもわからぬことをゐつた。
私は憎かつた。憎くて憎くて我を忘れそうだつた。
「このおおおおおつ!!!」
私は男の子に掴みかかつた。勢ゐで外に転がり出た。近くには警官がゐた。
「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、」
男の子は狂つたやうに笑う。否、もう狂つている。
男の子は包丁を懐から取り出した。
「くっ・・・!」
私はぽけつとから小刀を取り出し、紙一重で避けながら小さく男の子の身体を切り刻んでゐく。
「ど、どうしたんだ!やめなさい!」
警官が私たちを止めやうとする。
「こゐつが!人殺し、」
隙ができてしまつた。
私の身体はいとも簡単に包丁を呑み込んでゐく。意思とは関係なく。
「うぐ、あっ・・・、」
いたい痛い痛い痛いいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいあついいたいいたい!!!!
「・・・儂の痛みはこんなものじゃない。もつと苦しめ。苦しめ。苦しめ。」
死にたくなゐ、ねえ死ぬのはこんなに痛かつたのかゐ?
こんなに苦しかつたかゐ?こたえてや。
「人殺し?この子が?そんな馬鹿な。」
警官は笑つて作業に戻つた。
私とゐえば、意識は殆どなくなりかけてゐた。
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