考えずに | ナノ
考えていると辛かった。
だって、君は今大事な時期だから。
俺はもう大学に推薦で入れた。
君はあの大学に行きたい、と言っていた。
俺は死ぬほど頑張って、頑張って。同じ大学に行きたくて。
頭は俺の方が悪かったけど、それでも君と一緒に居たかったから。
でも、君は推薦では入れなくて、今凄く頑張って勉強をしている。
だから、今は大事な時だから、電話もメールもできない。
会うこともできない。
何時も君のことばかりを考える。
君は元気にしているかだとか、楽しくやっているだろうかとか。
今は離れてはいるけれど、俺達は仲良しだ。
君のことを考えると、嬉しくなると同時に寂しくなった。
君のことは好きだけれど、今君の隣で君と笑っているのは。
君を笑わしているのは、俺じゃない顔も知らない誰か。
それが、辛い。
俺には、君しかいない。
でも、君には俺以外の誰かがいる。
見捨てられるのが、怖い。
君は俺のことを特別だというけれど、俺には嘘を見抜く力はない。
あったらいいのに。
とも、
なくてよかった。
とも思った。
とにかく、俺は今だけ君のことを忘れることにした。
だって、待とうと思って待っていれば、凄く胸が苦しいから。
君のことを忘れていれば、気にならなくなる。苦しくない。
でも、俺は少しの間でも君のことを忘れられるだろうか?
でも、俺のことを君はまだ憶えているだろうか。
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