「柳ってさ、実際どうなの?」
「どうなのって、何が?」
「モテんの?」
「いや、それ男の俺らに聞く?」
「モテんじゃないんすか?この間も告白されてたじゃないっすか1年から」
「どーでもいいけど食いながら喋んな赤也」
「そういうブン太先輩は人の飯を食わないでクダサイ」
「男から見ても格好良いと思うけどね。大人っぽいとかスマートとか、分かんないけどそういうのが女子にもいいんじゃないの?」
「いや、そこよ。」
「何がじゃ」
「確かに女子から見ても格好良いとは思うんだけどさ。彼氏タイプじゃなくない?」
「あきら先輩ひでえ」
「褒めてる褒めてる」
「どこが…?」
「いや同じ大人っぽいでもさ、幸村は分かるんだよね。彼氏向き。爽やかな大人っぽさっていうの?」
「何で上から目線なのかな?」
「まあまあ部長」
「でも柳って何かもうおじいちゃんて感じじゃんー、人生悟ったって感じじゃんー、落ち着きすぎっていうかー。彼氏タイプというより旦那タイプみたいな?」
「へーあきらはああいう旦那がいいんか」
「あくまで例えね。私はイケメンがいい」
「おい、マジで参謀に失礼だなこいつ」
「だから格好良い奴だとは思ってるって。でもイケメンかは別」
「違いが分からん…」
「何ていうかさ、柳ってどんな風に恋愛すんのか想像出来なくない?どんな風に告白すんのかとか駆け引きしたりすんのかとか!」
「お前柳のこと何だと思ってるの?」
「お地蔵さま」
「おじ」
「げほっごほ…っちょ、あきらセンパ、卑怯、」
「いくらなんでも怒られるぞお前…」
「何があっても心を乱しません、みたいな」
「言い得て妙じゃな…」
「とーにーかーくー、それくらい恋愛に一喜一憂してる柳が想像出来ないって話!彼女だって今までいたことある?」
「さあ、確かに彼女の話聞いたことないかもね」
「でしょ?うわ、マジで気になってきた。今好きな人いるのかとかめっちゃ聞いてみたい、ちょっと今度誰か探り、」
「好きな人?教えてやろうか、お前だ。」
「ぶっ!!?!」
「げっ!あきら先輩汚っ!!」
「うわ、吃驚したー。ちょっと柳、気配なく後ろに立つのやめてくれる」
「遅かったのう柳」
「担任に捕まってな」
「買っといた柳の定食、冷めちゃったよ」
「仕方ないな。精市、代金だ。ありがとう」
「どういたしまして」
「おい、誰も突っ込んでねえけど今の、柳の告白、」
「あきらフリーズしたまま戻ってこんけど」
「つーか寧ろよくあんな投げやりな告白しましたね?」
「だんだん腹が立ってきてな。」
「目がマジっす柳先輩…」
「あー面白いもの見た。俺はそろそろ昼練に行こうかな。ご馳走様。」
「え、?」
「俺も行こうかの」
「じゃあ、俺も」
「私も…」
「あきらはまだダメだろぃ、はい座ってー」
「えっ、ちょ」
「良かったね。知りたかったことが身をもって体験できるじゃないか。」
「…!?…!!?」
「お二人さんごゆっくり!」
「さて、あきら」
「待ってみんな!置いていかないで!」
「ゆっくり話をしようか。」
「……!!」
END
幸村、仁王、丸井、赤也、そして柳のメンバーでした。分かりづらかったらすみません。(笑)