お嬢さんのお部屋
二月は街はカカオの香りとオレンジピールにウィスキー…それから少々のスパイスと気障ったらしい謳い文句でラッピングされる。
店先には女の子が幾人か。リボンをコーラル・カラーにしようかそれともビビットにしようか小首を捻り、陳列棚にいる猫と睨めっこしている幼いレディがいた。
そう、バレンタイン。甘いお菓子とともにありったけの甘酸っぱい気持ちを贈る為の大切なイベントである。
「…よしっ。」
そしてここにも、ラズベリーのような気持ちを胸いっぱいに秘めた女の子がひとり。名前はなまえ。ごく当たり前に生活して、ごく当たり前に恋愛をして、少々特殊な恋人が出来た何処にでもいる『娘さん』である。
大切なあの人に、日頃の感謝と『大好きよ』のメッセージを込めて贈るのはとびきり美味しいチョコレートだ。
「まずは材料を準備しなきゃね。」
さて、そろそろ準備の時間。外は寒いからコートを羽織ってブーツを履いていざ往かん『バレンタイン・コーナー』へ!
選択肢
*近くのスーパーに行ってみようかな。*
*足を伸ばしてデパートにしようかな。*