どうか思い出さないで(どうか想い出して)
願いごとをひとつだけ、煌めく星に祈ったこと、君はもう忘れてしまったのでしょうか。
ふたり、ずっと一緒だって手を繋いで笑いながら歩いた夜空は、僕の中では今でも鮮明に光り輝いているのです。
君は知っているのかな。
(僕が本当に君を好きだったこと)
君は気付いていたのかな。
(僕が本当に君の隣にいたかったこと)
嘘をついてごまかしていないと、僕は心がばらばらになりそうで痛くてこわくて仕方なかったことを、最後まで君には言えないままでした。
「約束したじゃん…」
君を抱きしめた夜はふんわりと甘い香りが鼻先を掠めて、僕はそれだけで幸せだったのに。
君が泣いた夜のことは僕はずっと忘れないと、そう僕の心に閉じ込めたのです。
想い出は綺麗で。想いは綺麗で。
君がいなくて、僕の心は宙ぶらりんのままで、来世までずっと君への想いで光り輝いていくのです。
「ずっと一緒だって言ったのに」
君がいなくても、穏やかな時間は優しく流れて、何事もなかったかの様に静かに世界は廻るのです。
生まれ変わったらまた君の側にいられるでしょうか。生まれ変わっても君は僕のことを覚えているのでしょうか。
想いは募るばかりで、僕はもうばらばらになりそうなんです。
(ああ、君が好きだよ)
ああ、今すぐ君の側に。
今すぐ君の側に、逝けたらいいのに。
死にたいよ、レオ君。
死なせてよ、レオ君。
ずっと僕を抱きしめててよ。どうか、僕の名前を呼んで。どうか、もう一度君の名前を。
ああ、神様。どうか僕を彼のもとに。
どうか、笑いながら僕の心臓をひとつ、冷たい光りでつらぬいてはくれませんか。
永遠のなかにいる君はまるで夢物語りのようでした------
20090228
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