「お花見お花見お花見ー!桜きれいだね!」
「本当、最近は暖かかったから満開ね」
「早く弁当食べようぜ。俺腹減った」

「ダメ。皆が来てからに決まってるでしょ。桜でも見てて」
「俺は花より団子派」
「・・もう少し待ちなさいって言ってるの。こらっ、つまむな!!」

「ママーっ。花びらがたくさん降ってくるの!すごいよ! ・・・パパ、耳が桜と同じ色になってるけど」
「本っ当に容赦ないよな。卵焼きひとつでこれだぜ」

「待たないあんたが悪い。 ねえ、ウミ。桜の花びらを地面に落ちるまでに掴めたら願い事が叶うっていうおまじないがあるのよ」
「そうなの?本当に叶う?」
「うーん。掴めたら、きっと叶うわよ」
「じゃあ、あたしがんばる!」

「ウミはどんな願い事があるんだ?」
「シゲにぃのお嫁さんになれますようにって!」

「・・・・」
「ウミは本当にシゲルが好きね」
「うん!あ、あっちの方にたくさん桜が降ってるよ、行ってくる!」
「あんまり遠くはダメだからねー」


「・・何て言うかさ」
「なに?」
「子供の頃って普通、パパのお嫁さんになる!だよな?」
「そんなの知らないわよ。いいじゃない、小さい頃はカッコイイお兄さんに憧れるものよ」

「何て言うか、俺よりシゲルによく懐いてるし」
「旅に出てるサトシよりも、研究所にいたシゲルの方が会える時間が長かったからかしら」

「俺だってウミが産まれた頃はそれなりにいたと思うけど」
「産まれた頃の話でしょ。そのあとはまた旅に出るようになってたし、覚えてないわよ。 シゲルをパパって呼ばなくてよかったわね」
「そうなってたら全力でピカチュウの10万ボルト浴びせてたと思う」
「あんたじゃないんだからシゲルが死ぬでしょ。 ほら、愛しの愛娘が戻ってきたわよ」


「パパっ、見てみて、いっぱい!」
「すごいな、少しの時間でこんなに掴めたのか」

「あのね、全然掴めなかったからお願い事変えたの。そしたらすぐ取れたよ!」
「お願い事は何にしたの?」
「ウミに弟か妹ができますようにって」
「・・・それ、初めて聞いたけど」
「この前赤ちゃんみたの。可愛かったから!ウミも赤ちゃん欲しい!」
「そう。叶うと、いいわね」
「うんっ」


「・・シゲルのお嫁さんよりは、現実的?」
「とりあえず、俺達次第だからな」





ブログSSでした。

→詰め込んだら纏まり消えたとか知らない
桜を掴むと幸せになれる。だった気がするけど気にしない。
ウミが4才ぐらいのつもり。
まだ気づいてないけど、すでにカスミのお腹の中にはソラがいたり。

「皆」っていうのは旅メンバー+シゲルだと思う。

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