01 気持ちの良い風が頬を撫でる。 窓から見える空は見事に五月晴れ。 これは午後の授業寝そうだな…なんて考えていると肩を揺さぶられた。 そう、私はなぜか親友の桃井さつきに呼び出されていた。 「名前、聞いてる!?」 「ごめん、なんだっけ?」 「もう!だからマネージャー手伝ってほしいの!そのお願い!」 「あ〜そうだったね」 なんの部活にも入っていない私はもちろん暇。 バスケのマネージャーくらいならやれると思う。 しかも親友の頼み。 だけど... 「バスケ部って人多いんでしょ?しかもむさ苦しいとなるとなぁ...」 人混みが大嫌いな私に、帝光中で1・2を争う一大勢力であるバスケ部は絶対合わないと思う。 そう言うとさつきは、そう言うと思って事前に赤司くんに相談しておいたの!とドヤ顔してきた。 「人の多い所が大嫌いなんだけど、マネージャーとしてはとっても力になる子だから入れたいんだって言ったら、赤司くん1軍だけのマネージャーにしてくれるって!!」 ん??1軍だけのマネージャー? 「すっごいいい条件だよ!しかも1軍とバスケもできるって!ミニゲームみたいなものだけど、名前にはもったいないくらいじゃない?」 ...確かに。嫌なとこがなくなり、私の好きなことだけできる。 しかもさつきと。 「ねぇ?どう?」 私が頷くのを確信してるくせ、確認してくる。 私は今度は迷うことなく頷いた。 back |