You know. | ナノ
僅差で勝利


「それでさ、リドルがひどいんだよ」
「それよりなまえ、寝ながらお菓子食べるのだらしないからやめなさい。それにそんなんじゃぶくぶくと太っていくよ?」
「えーだってー暖かい陽射しと美味しいお菓子に柔らかいベットが悪いんだよー」
「だらしがないくらい肉がついたらリドルはなんて言うのかしらね」
「うっ…」
「はい、よくできました。リドルの名前だした途端起き上がるってすごいね」
「だって…」
「知ってるよ、なまえが誰よりもリドルを大事に思ってて大好きなの」
「ありがとうフランもだいすき!」
「"も"ってなによ。普通に大好きじゃなくて私はリドルのついでなのね?」
「あっ…ごめんなさい…痛い痛い!さりげなく抓らないで!」

私のピッチピチのお肌が抓られて赤くなっちゃってるよ…ひぃ…。でもねリドルになんて言われるかって言われると弱いよ。だって暖かい陽射しの中柔らかいベットで寝ることや、ハニーデュークスの高級チョコレートや、夕飯のガーリックトーストよりも私はリドル、ううんトムの方が好きだもん。なんて言われても私はトムが好き。本人はトムって好きじゃないらしいから呼ばないけどいつかそれすら許される関係になりたい。小さい頃から人からの優しさを知らなかったけどトムと一緒にいることが暖かくて幸せだったからそんなのが続けばいいなって。

「リドル、そんなにいっぱい本借りたの?」
「ああ、一応ね…」
「そうだ一緒に夕飯いかない?」
「ごめん、今日はいいや」
「そっか、じゃあ頑張ってねまた明日」
「ああ」

「ねーフラン、ガーリックトーストちょうだい?」
「もう何個目?…はい、どうぞ」
「やったー!」
「そんなにそれ好きなの?」
「だって美味しいじゃん?溶けたバターとガーリックのこの素晴らしいコンビネーション…!幸せ…」
「じゃあさ、今度の休暇うちに来る?うちのハウスエルフのガーリックトーストお客さんからの評判いいけど」
「待って、早く言ってよ。行く絶対行く。何があっても雨が降っても槍が降ってもリドルが降っても行くよ」
「リドルが降ってもって結構いろんな意味でヤバいと思うけど」
「とりあえず行くからよろしく言っておいて」
「わ、わかった」

きっとなまえを構成している主成分は睡眠、ガーリックトースト、トムリドルなんだと思う。たぶんトムリドルが一番で二番がガーリックトーストでもこの二つは僅差だからリドル頑張りなよ。今はギリギリ勝ててるけどいつ負けるかわかんないんだからね。トムリドルがガーリックトーストに負けました(笑)なんてことにならないでちょうだいよ…まあ彼のことだからどうにかなると信じたいけど。でも一番に私が願うのはなまえの幸せだからもしリドルでもなまえを泣かせることがあったら開戦だから覚悟なさい。

「フラン?、リドル三日くらい授業以外で姿を見ないんだけど」
「確かに」
「だよね?授業終わって声かけようと思ってもすぐどっか消えちゃうし食堂にも来ないし」
「確かに三日はさすがにね」
「どうすればいいかな、もしかしたらタランチュラと戦ってたり…」
「いや、リドルなら瞬殺できるから大丈夫」
「そっか、あっリドルいた!」
「なんか…」
「隈ひどいし頬も痩けてるし顔色最高に悪そう」
「私もそう思う」
「ムンクみたいだね」
「それチクるよ?」
「あっだめやめて」


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