▼帝青


「み、か、ど、せっんぱーいっ」

「うざい、消えろ」

ああ、これで何回目だろうか
引っ付いてくる青葉の髪の毛をわし掴んで引きはがす

へらへら顔は相変わらずだ

その顔に苛立ちを覚え首を締め付ける

「あのさ、やめてくんないかなその顔」

流石に首を絞められ苦しい表情をみせる
それでも、青葉のなかには喜びがあるわけで

「あがが…み、帝人先輩に…殺されるなら…本望です…うぐっ」

「黙れッ!」

僕はこいつが嫌いだ、他の人と比べものにならないくらい
いっそ、ここで殺してやってもいいのだが

こいつの為に手を汚すのは嫌だった

どうにかしてこいつの息の根を止めてやりたい


首を絞めていた手を緩めると、げほげほとむせ返る

「…ほ、ら…やっぱり」

「…」

「帝人先輩は、僕を殺さない…いや、殺せない」


ああ、嫌だ嫌だ
どうしてこいつなんか…どうして…どう、して…



嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌い…

「僕が必要、なんでしょ?ねぇ、そうなんですよね?帝人せんぱ…」

「煩いッ!!!!!!!!!!!」






ぐちゃり






肉のえぐれた音がした








(嘘は…いけませんよ)