クリスマス

12月24日。

太刀川隊は休みを取り、太刀川と春はクリスマスデートの約束をしていた。
付き合って初めて迎えるクリスマスだ。春はとても楽しみにプレゼントは何にしようかと考え、約束の時間よりも早くショッピングモールに来ていた。

約束の時間は13時。
現在10時。
クリスマスプレゼントの下調べはして、大体何にするかは決まっているので、3時間もかからずに決まるだろうと、歩き出したところで、春の携帯が鳴った。メールだ。


「…太刀川さんからだ。どうしたんだろう?」


不思議に思ってメールを開くと、

『またレポート提出忘れた。また缶詰された』


そう書かれていた。
春は驚きながらも続きを読む。


『けど絶対終わらせる。19時ショッピングモールクリスマスツリー前。遅くなって悪い』


短文ずつになっている文章に春は小さく笑った。そして返信をする。


「了解、待ってます。頑張って下さい…っと」


送信してふぅっと息をついた。
時間はかなり出来てしまったが、これならばまた色々プレゼントを考えられる。


「太刀川さんが喜ぶもの選ばないとね!」
「春?」
「え?…あ、京介くん!」


意気込んだ春に声をかけたのは烏丸だった。何故こんなところにいるのかと首を傾げる。


「どうしたの?こんな所に…」
「クリスマス限定バイトだ。まだバイトまで時間があったから散歩しててな。春こそ1人でどうした?太刀川さんは一緒じゃないのか」
「太刀川さんは夜に来るって。レポート、また溜めてたみたい」


苦笑する春に、烏丸は納得した。
そして何か考え込むと、烏丸はじっと春を見つめた。


「なに?」
「このあと暇か?」
「え?う、うんまあ。太刀川さんのプレゼント買わないといけないけど」
「なら、俺も付き合う」
「え!本当に?」
「ああ、バイトまで暇してたからな」
「やったー!ありがとう京介くん!1人でこんな広いショッピングモールにいるの寂しかったから嬉しい!」


無邪気に喜ぶ春に、烏丸は小さく笑った。




そして2人は色々な店を見て周り、それから服屋に入った。


「何を買うかは決めてるのか?」
「うん!物は決めてるの。あとはデザインなんだよね。だから一緒に選んでね!」
「俺はアドバイス出来るほどセンス良くないぞ」
「男の人視点での感想を教えてくれればいいから!」



そう言うと、春は楽しそうにプレゼントを選び始めた。大好きな人のためのプレゼントを選んでいるだけで、とても幸せそうだ。

それを見て微笑み、烏丸もプレゼント選びに付き合った。





そしてしばらくすると、春は太刀川へのプレゼントを決めて買い、綺麗にラッピングをしてもらった。それを見つめて嬉しそうに笑う。



「喜んでくれるかな?」
「太刀川さんが春からのプレゼントを喜ばないわけないだろ」
「えへへ、そうだと良いな!」


頬を染めて笑う春。
烏丸はそんな春の頭にぽんっと何かを乗せた。不思議に思って見上げ、その頭に乗ったものを手に取る。


ここの店のラッピングだった。


「俺からのクリスマスプレゼントだ」
「え!わ、私今日京介くんに会うと思ってなかったから持ってきてない…!」
「用意はしてくれてたんだな」
「もちろん!」
「ありがとな、春」
「ありがとうはこっちの台詞!ありがとうね、京介くん!」


にこっと笑う春に、烏丸は小さく微笑んだ。


「もうすぐバイトの時間だ」
「あ、本当に?結構時間経っちゃったんだ。付き合ってくれてありがとう!バイト頑張ってね!」
「ああ。春も太刀川さんと楽しめよ」
「うん!またね!」


手を振ると、烏丸も手を挙げてくれた。
バイトへ向かう烏丸を見送り、春はラッピングを開ける。


中には可愛らしいニット帽が入っていた。


「わ…!可愛い…!センス良くないとか嘘だよ」


袋に戻してぎゅっと胸に抱いた。
明日会ったらまたお礼を言わなければと。








烏丸と別れて12時になった。
さて、プレゼントは選び終わり、何をしようか思案しながら歩いていると、ウキウキとスキップするように歩く国近を見かける。



「あ、柚宇さん!」
「んー?あー!春ちゃーん!」


国近は嬉しそうに春に近付いてきた。


「なになにー?こんなところで1人でどしたのー?」
「太刀川さんと、で、デートの約束してるんです。でもレポートで待ち合わせ時間遅くなって…どうやって時間潰そうかなーって考えてたとこなんです」
「そういえば2人でイチャイチャクリスマスの予定話してたもんねー?」
「ゆ、柚宇さん…!」
「照れない照れない!あ!春ちゃん暇なら私に付き合わない?」
「え?」


にっこりと笑った国近に首を傾げた。



◇◆◇


「もー本当に助かったよー!ありがとうね!春ちゃん!」
「い、いえ…」


あれから国近に誘われ、ゲームのバーゲンセールに付き合った。1人何個と制限がされていたため、どうしても人手が欲しかったらしく、予定よりも多く買えたゲームに国近はご機嫌だ。

その大量のゲームに苦笑する。隊室で泊まり込んでやるのだろうと簡単に想像出来た。



「13時過ぎちゃったねー?春ちゃんお昼食べた?」
「いえ、まだです」
「じゃあお昼食べよっか!付き合ってもらったお礼に奢ってあげるから!」
「いえ、そんな…」


春の言葉が届いてないくらいにご機嫌な国近。これは甘えたほうがよさそうだと、先に行ってしまった国近を追いかけた。



その後、2人はファーストフードで昼食をとりガールズトークをした。

思った以上にかなりの時間話してしまい、国近は慌てて帰る準備をし始めた。早く帰って早くゲームをやるそうだ。



「あ、柚宇さん、これどうぞ」
「なにー?」


春は国近にゲーム機のポーチをプレゼントをした。


「私からのクリスマスプレゼントです」
「わー!本当に!やったー!春ちゃんありがとー!」


国近は大喜びし、ぎゅむっと春を抱き締める。春は照れたように笑った。


「さっきの所で買ったもので申し訳ないですけど…」
「そんなの良いのー!春ちゃんがくれたってことが嬉しいんだから!」


その言葉にこちらまで嬉しくなる。


「じゃあ春ちゃんには今度私のお気に入りの乙女ゲームやらせてあげるねー!」
「………え?」
「最先端技術が使われた、超リアルな乙女ゲーム!攻略本がないくらいルートがたくさんあるんだよー?」
「へ、へぇ…」
「日常生活ダメだけどいざというとき頼りになる独占欲の強い先輩とかー、超積極的にグイグイ攻めてくるけど実は優しい俺様系男子とかー、厳しく叱ってでも甘やかしてくれる過保護な幼馴染とかー、イケメンなのに気取らずにいつも見守ってくれる親友とかー、いろーんのタイプの人がいるから絶対楽しいよー?」
「そ、そう…ですか…」
「今度一緒にやろうねー?」
「あ、は、はい…ありがとうございます…?」
「それじゃまたねー春ちゃん!太刀川さんと楽しんでねー」
「はい!また明日!」


とても機嫌の良さそうな国近を見送り、春はまたぷらぷらと歩き出した。


もうすぐ15時になる。
かなりの時間を国近と話していたんだな、と苦笑した。


「あれー?春じゃん」
「え?あ、米屋先輩!」
「お、本当に春だ」
「如月先輩久しぶりー!」
「出水先輩に、緑川くんも、こんにちは!」


ゲームセンター付近で出水、米屋、緑川に出会った。3人はゲームセンターへ行く途中だったらしく、春は時間があるからと3人について行きゲームセンターへ入った。

ゲームセンターなど滅多に行かない春は、様々なゲームで遊び、楽しんだ。中でもホッケーで2vs2に分かれて勝負したのが一番白熱した。

出水、米屋vs緑川、春。
先輩に勝つと意気込んだ春たちは、意外なコンビネーションを見せて出水チームに勝った。その後にチームをシャッフルし、出水と組んでいつも通りの連係で勝利する。しかし。


「米屋先輩前のめりになりすぎです!」
「今が攻めどきだろ?」
「それが出水先輩の作戦で…」
「よっしゃがらあき!決めろ緑川!」
「了解!いずみん先輩!」
「「あーーー!!」」


米屋と組んだ春は惨敗した。
本当の戦闘では連係出来るのに、何故こんなにも噛み合わないものかと溜息をついたが、それでも、楽しいことに変わりはなかった。


そこから色々と遊び続け、18時近くなった。

出水たち3人はこれから東主催の焼肉パーティーに参加するらしく、春に別れを告げて帰って行った。



あと1時間。
そのくらいなら待てると思い、春は待ち合わせ場所であるクリスマスツリーへと向かった。

しかしその途中で二宮を見かけた。
春は話し相手になってもらおうと走り寄る。



「二宮さん!」
「?…春?こんなとこで何してんだ」
「19時に太刀川さんと待ち合わせなので、時間潰していたんです!二宮さんは?」
「俺は…」


二宮はそこまで言って言葉を止めた。
そしてじっと春を見つめる。


「待ち合わせは19時って言ったな。なら少し付き合え」
「え?いやでも…」
「すぐに終わる」


少し強引な二宮にいつものことだと思い、春は大人しくついて行った。

連れて来られたのは、アクセサリーショップ。
中に入って二宮は何やら真剣に選んでいた。


「春、お前は太刀川からプレゼント貰えたら嬉しいか?」
「え?それはもちろん」
「それが気に入らないものでもか?」
「太刀川さんがくれるものなら何だって嬉しいですよ!というか、誰から何を貰ってもプレゼントは嬉しいですから!」
「…そうか」


そう言って二宮はまたアクセサリーを選び出した。その真剣な姿に少し驚く。


「二宮さん、この後は予定あるんですか?」
「…ああ」
「まさか東さん主催の焼肉パーティー?」
「いや、それは断った」
「?何か他に予定が?」
「………ああ」


何やら答えづらそうな二宮に首を傾げたが、二宮は満足したものを見つけたようで会計に向かった。
それを丁寧にラッピングしてもらっている。

どこかいつもと違う二宮を疑問に思いじっと見ていると、会計が終わった二宮が戻ってきた。

そして店を出てすぐに袋を渡される。


「え?」
「クリスマスプレゼントだ」
「あ、ありがとうございます!」


見ていたラッピングのものとは違うそれを開けると、中からは可愛いブレスレットが出てきた。春は目を輝かせる。


「可愛い…!ありがとうございます、二宮さん!」


にっこりと笑顔を向けると、二宮は穏やかに微笑んだ。


それからクリスマスツリーの前で時間を潰すために二宮と色々話した。そこで先ほど疑問に思ったことを口にする。


「そういえば、私へのクリスマスプレゼントの他にも何か買ってましたよね?」
「………」
「もっとなんか、可愛らしいラッピングのものを…」
「………」
「あれは誰かへのプレゼントですか?」


ただの疑問を口にしたのだが、二宮はなんとも言えない表情をしている。

更に疑問が増え、もう一度問いかけようとすると、二宮の携帯が鳴り出した。

それを確認した二宮の表情がどこか柔らかくなる。



「悪い、ちょっと出てくる」
「はい」


春から離れて電話に出た二宮に、春は微笑んだ。



「もしかして、誰か良い人みつけたのかな?」


先ほどのプレゼントといい、今の表情といい、いつもと違うのは明らかだ。


「ちゃんと本当に好きな人を見つけられたようで良かったです」



あれは、好きな相手にする表情だ。よく分かる。
春はクリスマスツリーを見上げた。


「…早く、太刀川さんに会いたくなっちゃったな…」


両手に息を吹きかけ、春ははにかんだ。



「あっれー?彼女1人?」
「可愛いのにクリスマスにお一人様なの?」


そんな春に、見知らぬ男が2人、声をかけてきた。

知り合いだったかと思案するが、これがいわゆるナンパなのかと理解する。


「いえ、私、連れを待っているので…」
「えー?もしかして男?」
「そんな男よりオレたちと遊ぼうぜ?」
「そんな男なんかじゃないです!とても大切な人を待っているんです!」
「おー、一途な子だねー」
「オレ一途な子、大好きだぜー?」
「ねえねえ、君、名前はなんて言うの?」


それでもしつこく付きまとう男たちに、どうしたものかと困っていると、後ろから男2人の肩に手が置かれた。

男2人は凄んで振り向くと、そこには更に怖い顔した太刀川と二宮の姿が。


「俺の!春に、何か用か?」
「みっともねぇことしてんじゃねぇよ」


2人の迫力に、ナンパ男たちは小さく悲鳴をあげ、そそくさと立ち去って行った。


「春、大丈夫か?」
「はい!ありがとうございます!」


やっと会えた大好きな人はとても不安そうな顔をしていて。それを安心させるように春は笑った。

その笑顔を見て太刀川はほっと息をつく。



そんな太刀川に微笑むと、二宮に頭を撫でられた。


「二宮さん?」
「離れて悪かったな」
「いえ!助けてくれてありがとうございます!」
「……おいちょっと待て。二宮、何でお前がいんだよ」


2人はお互いの顔を見ると、バチバチと火花を散らし始めた。


「てめぇがさっさと来ねぇで春を待たせてるから話し相手になっててやったんだよ」
「仕方ねぇだろ!レポートが終わらなかったんだから!」
「開き直ってんじゃねぇ」


いつものように始まった言い合いに、さすがに止めに入ろうとした春だが、二宮ははっとして時計を見た。すると小さく息をついて言い合いをやめる。


「まあいい。いつまでもお前の相手なんかしてられねぇ。俺も俺で予定があるからな」
「人の女に手出しといて言う台詞か!」
「もう出さねぇよ」


その言葉に太刀川は驚き、きょとんと二宮を見つめた。しかし春は分かっていたようににっこりと笑う。



「クリスマスプレゼント、買ってましたもんね!」
「…うるせぇ」
「ふふっ、楽しんできて下さい!二宮さん!」
「人のことは良いからお前は自分が楽しむことだけ考えてろ」
「はーい」
「は?なんだよ?なんの話だ?」
「じゃあな、春」


分かっていない太刀川に何も説明することなく、二宮は最後に春の頭を撫でて去って行った。

1人仲間外れにされたようで太刀川は不機嫌そうだ。


そんな姿も可愛くみえてしまい、春は小さく笑ってから太刀川へのプレゼントを差し出した。


「?」
「メリークリスマス、太刀川さん!クリスマスプレゼントです」


はにかむ春に、感激のあまり声も出ず、太刀川はプレゼントを開けた。

中に入っていたのはマフラーだった。
黒がベースで赤のラインが入っている。まるで、太刀川隊の隊服のようなデザインに太刀川の顔が緩む。
自分が決めた隊服は自分の好みだ。
それに似ているこのマフラーを気に入らないはずがなかった。



「…ありがとな、春」
「気に入って頂けました?」
「当たり前だろ。春から貰うものは全部気にいる」


自分と同じようなことを思っている太刀川に心が温かくなった。



「春、これ巻いてくれ」
「…はい!」


太刀川から受け取ったマフラーを、背伸びをして太刀川の首に巻く。近くなった顔に体温が上がった気がした。


そんな春の変化に気づいたのか。春が巻き終わって離れる瞬間、太刀川は少し屈み、春にキスをする。


驚いて固まる春に、太刀川はにやりと笑った。



「似合うか?」
「……に、似合います…!太刀川さんかっこいいですから!」
「…ありがとな」



赤い顔で告げる春に、太刀川は目を細めた。そして春をふわっと抱き締める。


「ほんと俺、春のこと好きだわ」
「!…私は、太刀川さんのこと、大好きです…!」
「じゃあ俺は春のこと、」


愛してる。



そう耳に直接囁く。
びくりと跳ねた春の顔は真っ赤に染まり、その恥ずかしさを誤魔化すように太刀川の背に手を回してきつく抱きついた。


「…私だって…愛してます…!」


太刀川の胸に顔を埋めてもごもご喋る春に、太刀川は笑った。そして抱擁を強くする。


「…春、俺…クリスマスプレゼント用意出来なかったんだ。悪い」
「…いらないです」
「いらない?」


恥ずかしさのあまり不貞腐れているのかと聞き返すと、春は更に太刀川の胸に顔を押し付けた。


「…太刀川さんがいれば…他は、何もいらないです…」
「!」
「太刀川さんに会えたことが…こうして一緒にいられることが…最高のプレゼントです…!」


思わぬ反撃に太刀川の顔が真っ赤に染まった。春は太刀川の胸に顔を埋めているため、こんなだらしない顔を見られなくて良かったと安堵する。


「………おう」



しかし良い言葉はみつからず、それだけしか言えなかった。その代わりにぎゅっと春を強く抱き締める。

大切で愛しい恋人を、離さないように。


◇◆◇


翌日、いつも通り隊室でコーヒーを飲んでいた太刀川は、勢いよく入ってきた春に顔を緩める。

しかし、その姿に少し疑問を覚えた。

初めて見るニット帽に、普段はしないブレスレット。確かに可愛いが、太刀川はどうしたのかと首を傾げる。



「春?その帽子とブレスレットどうしたんだ?持ってたか?」
「あ、似合いますか?」
「おう、すげー可愛い」
「えへへ…ありがとうございます!実は、ニット帽は京介くんからクリスマスプレゼントとして貰ったんです!」


掴んでいたカップがミシッと音を立てた。しかし春は気付かずに続ける。


「それで、ブレスレットは二宮さんから!…そういえば、二宮さんは上手くいったのかな…?」


カップを置いた太刀川はゆっくりと立ち上がった。そんな太刀川をきょとんと見つめる。


「……返してこい」
「え?」
「俺が帽子もブレスレットも買ってやるからそれは烏丸と二宮に返してこい!」
「折角貰ったのにそんなこと出来ませんー!」
「そんなもんつけてんな!」
「さっき似合うって言ってくれたじゃないですか!」
「似合うとは言ってねぇ!可愛いっつったんだ!」
「な、なら尚更嫌ですー!」
「あ!ちょ、待て春!」


逃げる春に、追いかける太刀川。隊室で始まった鬼ごっこに、国近と出水はそれを見ながらずずっとココアを飲んだ。


「今日も仲良しだねー」
「そうですね」
「あれ?出水くんなんか機嫌悪い?」
「…別に、悪くないですけど」


誘った相手が他の男を優先したことに不満があるが、それをこんな所では言えない。
溜息をつきながら鬼ごっこを見つめた。


「…今日も騒がしいな」
「平和な証拠だねー」


のほほんと笑う国近につられて笑いつつ、まだ熱いココアに口をつけた。

「鬼ごっこが終わったら…」
「春ちゃんにもココア作ってあげようねー?」


出水と国近は同じことを考えていたようで、顔を見合わせて笑った。


End

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