秀次と

「秀次、誕生日おめでと」
「ああ、ありがとう」
「………それで、誕生日プレゼントだけど…」
「別にそんな気を遣わなくていい。祝ってくれただけで充分だ」
「そうはいかないでしょ。わたしだって秀次から祝ってもらってプレゼントだって貰ったし」
「……偶然持っていたアメをあげただけだろ」
「…秀次が偶然オレンジ味のアメ持ってるなんて考えられないけど」
「………偶然だ」
「頑固」
「お前に言われたくない」
「…なんだろう。今の公平に言われたらむかつくけど秀次に言われてもむかつかない」
「出水に対抗意識燃やしすぎだ」
「秀次だって迅さんに言われたら…」
「……」
「…なんでもない」
「とにかく、誕生日プレゼントはいらない。紅葉は気にするな」
「………じゃあ、気にしない」
「ああ、それでいい」
「…光に三輪隊で誕生日パーティーするって言う」
「それはやめてくれ…」
「……じゃあ、クッキー持ってわたしが隊室に行く、から」
「!」
「…手作りじゃないけど」
「…構わない」
「い、いつも秀次には迷惑かけてるからね!そのお詫びも兼ねてだから!」
「…ありがとうな、紅葉」
「…うん」



三輪くんお誕生日おめでとう!
紅葉ちゃんと三輪くんだとちょっとほのぼのする。…気がする。……気のせいか。

[ 49/56 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]