和風ふぁんたじぃ | ナノ

колдовство

ニコラスフラメルが賢者の石を作ったと言われている。西洋でだ。そう、西洋で。なのになぜ今この離れた東の島国にその石があるのか。

オランダ船が来たその年、日本国に徐々に西洋魔術がもたらされた。東洋魔術と西洋魔術が入り交じり始めたのはその頃だった。

兄は秦に魔術を習いに行った。

かぐや姫が月に帰ったと聞き、私は兎に月まで文を届けるよう遣いに出した。

あの鳥居はきっと今もあの場所にあるのだろう。

こうして世界の均衡は保たれ、錬金術は進化を遂げていくのだ。

西洋の魔術は日本の魔術とは異なる。それをうまく融合させればまだ誰も考えつかなかったようなことまで成せるのではないだろうか。

この鳥居は境界線だ。夕暮れの一定の時間になると、異界との境界が溶け向こうの世界へと入る扉になる。

山奥の小さな神社。僕はそこの神主を勤めて200年になる。今日も狐や山神の世話をしながらのんびりとすごしていた。

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