ドラゴンの飼育の仕方について。まず初めに、ドラゴンは長らく魔法界に生息し多くの魔女、魔法使いと行動を共にしてきた生物である。しかしながら気性が激しいものも多くいるため、この本には初心者向けのドラゴンを多く紹介してある。個体差もあるが比較的穏やかな性格の親しみの持てるドラゴンであるため読者の方は少なくとも上級者向けの本よりは安心できるはずである。まず初めにドイツの南部に生息するドラゴンを紹介しよう。大きさは頭の先からしっぽの先までで５ｍ40cmほど。足先から背中までは5m〜6m程である。卵から生まれたときは大体50cm程であり、爬虫類を好んで食べる。

ヨークシャーに生息するヨークシャー・ローザテイル(Yorkshire･rosetail)は非常に賢いドラゴンである。ローザテイルという名は尻尾が薔薇の棘のようになっているところからそう名付けられている。全体的に青味がかった灰色の体をしており群れで行動する。口から吐き出す炎は不思議と熱くなくやけどをする心配はない。瓶にうまく閉じ込め薬学の材料にもなる。卵から生まれて間もないころは親ドラゴンとともに行動するが成長が速いため生後2か月程で130センチメートル程に成長する。尻尾の棘は大きくなるにつれ次第に固くなり群れのリーダーを決める際それを武器に戦う。成人ドラゴンは5〜6メートル程で子ドラゴンよりも体の色が濃くなる。このドラゴンは賢いうえに仲間意識が強いので同じ種類のドラゴンでも一度できたグループ(3〜5匹の群れ)にはなかなか入ることが出来ない。たまに群れからはぐれたヨークシャードラゴンがいるがすぐ元の群れに戻ることが出来る。この原理はいまだ魔法使いの間で議論がなされているが解明にはほど遠いだろう。

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