Your tears
もしもいま、泣き叫んだとしたならば、君は僕のもとへ来てくれるのだろうか。
泣くと頭が痛くなる。涙を流すと言う行為は、ぼくは嫌いだ。
ぼろぼろと涙がこぼれて止まらないのに、なぜか現実を受け入れてしまう自分がいることを冷静に受け止めていた。
目頭が熱い。涙なんて大嫌いだ。
はらはらと頬を伝う彼の涙をハンカチで優しく拭き止め、柄にもなく「大丈夫だよ」なんて言ってしまう。
こんなにも泣いたのは初めてだろう。両親の死に際でも泣かなかったのに、親友が死んでしまうときはこんなにも涙が出るものなのだろうか。
大声で泣き叫んだのなら、許してもらえるだろうか。君と同じ場所にいきたいのだと、泣いて叫んだら君は迎えにきて、いいよと言ってくれるのだろうか。
ただもう一度、笑顔が見たかった。優しく名前を呼んで欲しかった。一緒に過ごす毎日が、こんにもかけがえのないものだったなんて。ぼろぼろと零れてくる涙を拭う術は今は持ちあわせていなかった。
この涙の一粒は、巡り巡って僕の体へと還ってくる。
副題もお使いいただけます
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