「……っふ あ」


ゾロはサンジとキスをしていた唇を離す。
離れて行く2人の間にはネットリとした糸が伸びる。
ゾロはサンジの堅く尖り始めた突起に指を伸ばした。


「…っあ。」


するとサンジは小さく声を洩らす。
しかしサンジはゆっくりとゾロから体を離してしまった。


「…ま 待て」

「何?」


ゾロは不思議そうにサンジの顔を覗く。
サンジは顔を俯せ視線を外す。
そしてゆっくりと口を開いた。


「………た。」

「は?」


ゾロはサンジの言葉を聞き取れず身体を乗り出す。


「…だから、その…厭きたって言うか…その…何て言うか…。」


サンジは呟く。
ゾロは『厭きた』と言う言葉に忽ち不機嫌になる。


「じゃあ終わりだな。おれは寝る。」


ゾロはそれだけ言うとサンジに背を向け寝てしまった。


「違っ!別にゾロとヤるのが厭きたって言ってんじゃねえんだよ!!」
「ああ゙?」


慌てて訂正するサンジの方にゾロは目線を向ける。


「じゃあ何が厭きたって言うんだ。言ってみろ」


ゾロは身体を起こしサンジと向かい合い胡坐をかく。
サンジは指で床を触りながらそんなゾロの姿を上目遣いで見る。


「…何て言うか。厭きたって言う表現は正しくなくて…。その…つまり…いつもHする時は業務的って言うか…淡泊と言うか…」


サンジはやっと聞き取れる位の声で話す。
ゾロは苛々して口を開く。


「はっきり言え!」


サンジはゾロの台詞に呆れ顔で答える。


「鈍いなぁ…。テメェは」


そしてサンジは言葉を続ける。


「だから、俺はもっとテメェに甘い台詞とか言われてみてぇんだよ」


ゾロはサンジの言葉に眼を見開く。


「…な、なんだよ。何か言えよ……」


サンジは沈黙に耐えきれず声をかける。


「例えば?何て言って欲しいんだよ」


サンジは予想外の台詞に固まり暫くして我に返る。


「例えば?…例えば好きだとか愛してるとか…そう言うのだよ」


サンジは唇を尖らしながら呟く。

(ふ―――ん)
ゾロは顎に手を当て暫く考え込む。
そして自分の身体をサンジに近付け口を開いた。


「スキダ。…こんな感じか?」
「うわ―ん。ありえねぇ位棒読みじゃねぇかよぉぅっ!!!!」


サンジは玩具を強請る子供の様に手足をばたつかせ駄々をこねる。
(…ったく、おさまんねぇか…)ゾロはサンジを見て溜息を吐きポリポリと頭を掻く。
そしてゾロは顔をあげてサンジと視線を合わす。
サンジはゾロの瞳の中に自分の姿が見え、心臓が早くなったのを感じ取る。


ちゅっ
身体を硬直させているサンジに対しゾロはキスをする。


「好きだから。心配すんな。」


ゾロはサンジの髪の毛を撫でながらサンジの眼を見る。
ゾロは自分の頬が熱くなっていくのを感じていた。

ボボボボボッ!!
次の瞬間サンジの顔が一気に真っ赤に染まる。


「…うん。」


サンジは静かに頷くとゾロの服の裾を強く強く握り締め、先程の続きを強請る為に眼を閉じた。





END


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